ヤキモチ【JK】 ページ32
『いでで、痛いってばジョングク!』
「まだだめ。俺の気がおさまらない。」
涙目になるAは可哀相だったけれど、どうしても嫌で。
ポカンとした顔で俺たちを見つめる主任とユンギさんの視線には気づいていたけれど、そんなのもう、どうでもいい。
『うわー。ヒリヒリする。』
「除菌シートとかないかな。」
『唇取れるわ!!』
キー!と怒るAの唇は確かに真っ赤で、ちょっとやりすぎたかなとも思ったけれど、部長の顔が思い浮かんで、やっぱり気持ちがおさまらなくてもう一度Aの唇に触れようとした手を、
「なんですか?」
YG「いや。お前酔ってるだろ?」
何故かユンギさんに止められた。
「別に酔ってないです。」
YG「なら俺に感謝するんだな。」
「は?」
YG「周り見ろって。」
そう言われて、周りに視線を向けると、会社の人たちはもちろん、他の会社の人たちまでもが俺たちの様子を固唾を呑んで見守っていた。
…まじか。
YG「な?」
「すみません、ありがとうございました。」
ボーイズLOVE最高ー!!!と叫ぶ誰かの声が聞こえ、完全に我に返った。
『へへ、ありがとございます!!』
「やめなさいよ。」
『ん?』
へらへらと笑いながら腐女子達からの歓声に応えるAの頭をぽかっと軽くはたく。
「ごめん、唇痛かった?」
『いいよー。俺もアルコール消毒しとくし。』
HS「さすがに部長が可哀相だわ。」
「「どこが?」」
小さくなった主任にAと顔を見合わせて笑い、良かった怒ってないって安心したのも束の間。
『も…
限界…。』
「A!?」
笑顔のままぶっ倒れたAに持っていた酒をひっくり返す。
「どうしよう主任!Aが死んじゃいます!」
HS「いや、飲みすぎだろ普通に。」
「ああ。」
確かに。よく見てみるとまあまあでかいいびきをかいて眠っている。
HS「ジョングク頼むわ。」
「言われなくとも。」
ひっくり返ったAの腕をとり、その小さな体を背負おうとした時だった。
ほんと。
なんでいつもあなたなんですかね?
俺の目の前に立ったその人を見上げると、彼も同じような目で俺を見下ろす。
「今日は、俺が連れてきます。
テヒョン先輩。」
Aを傷つけるあなたの出る幕なんてないんだよ。
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ミロ(プロフ) - ガムさん» ひぇぇえ!そんなに褒めてもらえて恐縮です(>人<;)でもすごくすごく嬉しい!!ありがとうございます!(*^^*)最後まで更新頑張りますね!(^^) (2020年4月29日 9時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
ガム(プロフ) - 久しぶりにめちゃくちゃ最高な作品を見つけました。ちゃんとキュンキュンして、笑えて、すごい素敵なラブコメディーです!!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2020年4月22日 1時) (レス) id: 10c5a3095c (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - Bigloveさん» 年齢層気になるんですよねたまに…(笑)終わり方良かったですかー!?嬉しいです!!第二章はもっと恋愛ネタが書けるようにしますね!それから寮父も出したい…(笑)続きも頑張るので、どうか見守ってやってくださいっ!! (2020年4月4日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ナツarmyさん» 尊敬だなんて…とんでもございませんが、テテペンさんなんですね?(o^^o)この先も楽しんでいただけるよう頑張るんで、またお付き合いいただけるとうれしいです!いつも暖かいお言葉をありがとうございます!(*^^*) (2020年4月4日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - kinoko5872さん» お返事遅くなり申し訳ありません。私、語彙力がないので、言葉で遊ぶようにしてるのですが、そんな風に言っていただけて本当に嬉しいです!!(//∇//)これからも更新頑張ります!kinoko様もどうかお体ご自愛くださいね(;_;) (2020年4月4日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年2月27日 22時