男装オフィス２４時！

オンナギライ ページ15

JN「おっかしいなー。」

『ごめんなさい、調子に乗っちゃいました。』

JN「大丈夫だから落ち込むなー。

それはそうと、ちょっと失礼。」

『ぎゃあ！』


　

突然隣から抱きしめられ絶叫する。

めちゃくちゃいい匂いする…


じゃない！これ、セクハラでは！？


　
『何ですか！？』

JN「ごめんごめん。

あれ、やっぱ平気だ。」

『何の話ですか！？』


苦しいくらい音を立てる心臓を抑えながら大きな声を出すと、部長は申し訳なさそうに少し笑う。


　
JN「いや
恥ずかしい話なんだけど…

俺、女の子がだめなんだ。」

『え…？

俺のことそういう目で見てますか？』
　

思わず自分で自分の体を抱きしめると、部長はちゃうちゃうっと手を横にふる。


JN「男が好きってわけじゃなくて、とにかく女の子が苦手でさ、触られたり、近くに寄ってこられるとさっきみたいに鳥肌立ったり蕁麻疹出たりするわけ。」

『また、難儀な…。』

JN「だから…

おっかしいなー。

なんで男の君にまでおんなじ反応…。」









　









　








おっと？

これはまずいんじゃないか？




　






顎に手を当てて不思議そうに首をかしげる部長に、座ったままだらだらと汗をかく。



　

やばい、これ。

女ってばれる？

そういう流れじゃないの、これ！









　



　







JN「イ・A。」

『は、はい…。」

JN「君が、男のくせに可愛すぎるのが悪いな！」

『…へ？』


　




あっひゃっひゃと一人で笑う部長をぽかんとして見つめる。

　


あれ？

気づかれてない？






　





JN「A。女嫌い治る薬とか知ってる？」

『知りません。』





　









ああ、良かった。

この人、めちゃくちゃ鈍いわ。(安堵)


　

芽生え【JK】→←あたたかい人

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す