ブラザーズ・コンプレックス【完】

大丈夫、大丈夫。 ページ8

『ホソク君！』

HS「おかえり。

ジョングクから寄り道して帰るって連絡来てたけど？」

『アニメの録画忘れてて…。

あのさ、ホソク君。ソナさんて…？』

HS「ああ、ソナは…

俺の彼女だよ。」









　









　




　









『…え？』

SN「あはは、なんか照れるなぁ。」

HS「何言ってんの。

今日はソナと食事するから、夕飯よろしくってジョングクに頼んだんだよ。」

『そう…なんだ…。』

HS「？

A？

なんか顔色悪いけど…」

『ううん、そんなことないよ！』

　

　
ドクンドクンと音を立てる心臓を抑えるように、制服をぎゅっと握る。
　



HS「そう？
もしかしてまだ体調戻ってないんじゃ…」

SN「ええ！？

Aちゃん具合悪いの？」

『ううん！

もー、ホソク君、こんなに綺麗な彼女がいるならもっと早く教えてよ！』

SN「あらー。」

『もしかしてさ…


週末の予定って、ソナさんとだった？』

HS「…」


　

気まずそうに黙ったホソク君に、やっぱりか。と胸が苦しくなる。




　
『なら！

ソナさんと出かけていいよ！
私達のことはまた今度でいいからさ！』

HS「A、」

『それじゃ、私はグクオッパとの約束があるから！

ソナさん、またいつでも遊びにきてね！』


　

にっこりと笑いかけた私に、ソナさんは嬉しそうにコクコクと頷いていた。


可愛い人だな。







　



何か言いたげなホソク君を最後にちらりと見て、それからすぐに逃げるように家を飛び出した。

　

今朝と一緒。

でも、今朝と比べ物にならないほど、今の方が辛い。






　









　


JK「あ、A！

お前、電話出ろよー。」

『え？

あ、ごめん。気づかなかったや。』


　

外に出ると、既にグクオッパが私のことを待っていて。

携帯を見てみると確かに、オッパからの着信がたくさん残っていた。




　







JK「A…？

なんかあった？」

『え？

ないよ。なんでー？』

JK「ねぇ、中でヒョンに会った？」

『会ったよ。可愛い彼女さんにも会った！

ね、早く行こうよ！
私アイスたべたい！』

JK「…」


　

私を見て、変な顔をするオッパの手を引いて、町の方へと向かう。


　



へへんだ。




彼女ならね、今までだっていたことあるんだよ。

だからさ、今更こんなことに傷付いたりなんてしないんだから。






　









テクテクと歩きながら、大丈夫、大丈夫。と自分自身に言い聞かせた。

意味なんてないよ→←知らないお姉さん

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