愛してる ページ38
そんな私の顔を見て俯いたオッパがため息をつく。
『ほんとに出てくの…?
ホソク君には…』
JK「もう伝えてある。」
『っ、じゃあなんで私には教えてくれなかったの!?』
JK「だって…、
言ったら泣くでしょ?」
『泣くよ!』
両目から溢れでる涙が頰を伝って顎先で渋滞している。
視界が滲んで仕方ないけれど、オッパからは視線を逸らさない。逸らしたくない。
『行かないでよ、オッパ。私やだよ…』
JK「ごめん。もう決めたんだ。」
『なんで…?
ずっと一緒にいてくれるって言った!!』
JK「…っ」
小さな頃の私達の約束。
お母さんが再婚を決めた時、新しいお父さんとお兄ちゃんに会うのが不安で、前日の夜、私達は同じベッドで眠った。
元々いたところから引っ越ししなくちゃいけなくて、友達と離れるのが嫌で、寂しくて、私はずっと泣いていた。
爛ッパ、さみしいよ…。
爐覆ないで、A。
オッパだって寂しかったはずなのに、ずっと私を慰めてくれた。
不安で心細かった私の小さな手を、ずっと握っていてくれた。
その時に、約束してくれたじゃない。
爐れたちはこれからもずっと一緒だよ
そう、言ってくれたじゃないか。
JK「それだけ、
俺達も大人になったんだよ。」
『でも、こんなの急すぎる!』
JK「相変わらず、わがまま。」
『…、愛想つきたの…?』
JK「そう。
俺はもうお前にはうんざりなの。」
そう言って、荷物を持って立ち上がったオッパに、もう何も言えずに立ち尽くす。
わかってるよ。
私もう十分すぎるくらいオッパに甘えてきた。
オッパにそう言われても、仕方がないのかもしれない。
『芸能事務所にスカウトされたんでしょ?』
JK「…。」
『がんばってね。応援してる。』
JK「…ん。」
後悔しないように伝えた。
絞り出すような声だったけれど。
隣をすれ違ったオッパに、涙の量が更に増す。
JK「さっきの、嘘だから。」
『え?
っ、』
振り向いた私のおでこに、グクオッパの唇が触れる。
驚いて額をおさえた私に、オッパは柔らかく微笑んだ。
JK「愛してたよ。
これからもずっと、愛してる。」
そう言って、いつものように少し乱暴に私の頭を撫で、今度こそ振り向かずに彼は家を出て行った。
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ミロ(プロフ) - みみ仔さん» コメントありがとうございます(^ ^)結構最後まで引っ張ってしまったのですが、結局のところ主人公はホソクさんが大好きだったので、他の2人にはすごく申し訳ないながらも、私もこのオチで満足してます笑なのでそう言ってもらえて嬉しかったです(*^▽^*) (2020年4月3日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
みみ仔 - ホソクさんメインのお話少なくて、またこのような感動的なお話が読めて私は幸せです。また、最後のホソクさんに告白をする場面、テヒョンやグクには申し訳ないですがホソクさんで良かったなと思いました。最後の場面がどうなるか予測不可能でした。(笑) (2020年3月22日 4時) (レス) id: abbe16bc2b (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - さきさん» さき様 ありがとうございます(;_;)今回かなりジョングクが切なくて…。私も書きながら辛かったのですが、共感してくださって嬉しかったです(*^^*)みんなを幸せに出来ないのが辛いところですね。またジョングクも幸せにしてあげたいと思います!!(*^_^*) (2020年3月15日 22時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 今回のお話はすごく切なかったです。ミロさんの作品全て素敵で切ない作品と多いのですが今回は特にジョングクの複雑な兄弟愛とテヒョンの優しさが余計に切なくなりました…。すごく感動して毎話泣くくらいの勢いで号泣しました。素敵な作品をありがとうございました!! (2020年3月12日 2時) (レス) id: 71073e79d4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます(*^^*)読んでくださる方がキューってなるといいなと思って書いたので、ガッツポーズしちゃいました(*^^*)他のも読んでくださるのですか?とても嬉しいです!是非仲良くしてください!(*^_^*) (2020年3月10日 22時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年2月12日 22時