愚問【JK】 ページ21
馬鹿だ馬鹿だとは思っていたけれど。
「なんでこんな、お約束…。」
『オッパー?おこってる?』
JM「あのぉ、ジョングクさん…?」
「こいつ、連れてきますね。」
JM「あい。」
ふにゃふにゃと笑うAを引っ張り起こすと、動きたくないのか、やだ!って首を振ってしゃがみ込もうとする。
ああ、ほんとに。
Aはさ、いつも俺が思うままに自分を誘導してるって思ってるよね?
でもさ、それは違うよ。
だって実際、何にも思い通りにならない。
「ねぇ、いこ。
お願いだから。」
『んー…』
潤んだ瞳に、赤く蒸気した頰。
こんな姿、誰にも見せたくないんだよ。
むっと唇を突き出すAのほっぺたをふにっと触り、その可愛い顔を覗き込んでお願いすると、やっと頷いてくれる。
いつもいつも。
俺がどれだけお前に振り回されてるか、全然わかってないでしょ。
・
『あれ、だれもいない。』
「俺がいるでしょ?」
『えー、オッパかー。』
客のいない個室に連れて行くと、静かになったのが寂しいのかちょっとだけつまんなさそうな顔をする。
『うう、
きもちわるい、』
「ああ、もうほら。
水飲みな。」
『うーん』
きもち悪そうに唸るAを、椅子達をひっつけてその上に寝かせてやる。
少し楽になったのか、目を閉じた彼女の顔は、兄妹だから当たり前だけど、やっぱり自分に似ていた。
俺は、自分のことが嫌い。
『グクオッパ…っ』
だけど、Aのことは嫌いじゃない。
俺はさ、本当は。
『ホソク君、どこ…?』
「…っ、」
ホソギヒョンになりたい。
「…わかった。
ヒョンのこと呼んでくるから、ちょっとまってて?」
『ん…』
もうずっと。
ヒョンのことが羨ましくて仕方ないんだ。
ヒョンに電話をかけると秒で出て、案の定めちゃくちゃ怒っていたけれど、すぐに向かうと言ってくれた。
ヒョンのことは大好きだよ。
だけど、時折辛くなる。
眠ってしまったAの元に戻り、俺とは違う彼女の淡い色をした長い髪に触れる。
「どうして俺達、
血なんか繋がってるのかな。」
なんて、
無駄な問いかけなんだろう。
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ミロ(プロフ) - みみ仔さん» コメントありがとうございます(^ ^)結構最後まで引っ張ってしまったのですが、結局のところ主人公はホソクさんが大好きだったので、他の2人にはすごく申し訳ないながらも、私もこのオチで満足してます笑なのでそう言ってもらえて嬉しかったです(*^▽^*) (2020年4月3日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
みみ仔 - ホソクさんメインのお話少なくて、またこのような感動的なお話が読めて私は幸せです。また、最後のホソクさんに告白をする場面、テヒョンやグクには申し訳ないですがホソクさんで良かったなと思いました。最後の場面がどうなるか予測不可能でした。(笑) (2020年3月22日 4時) (レス) id: abbe16bc2b (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - さきさん» さき様 ありがとうございます(;_;)今回かなりジョングクが切なくて…。私も書きながら辛かったのですが、共感してくださって嬉しかったです(*^^*)みんなを幸せに出来ないのが辛いところですね。またジョングクも幸せにしてあげたいと思います!!(*^_^*) (2020年3月15日 22時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
さき(プロフ) - 今回のお話はすごく切なかったです。ミロさんの作品全て素敵で切ない作品と多いのですが今回は特にジョングクの複雑な兄弟愛とテヒョンの優しさが余計に切なくなりました…。すごく感動して毎話泣くくらいの勢いで号泣しました。素敵な作品をありがとうございました!! (2020年3月12日 2時) (レス) id: 71073e79d4 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - よしほさん» 嬉しいお言葉をありがとうございます(*^^*)読んでくださる方がキューってなるといいなと思って書いたので、ガッツポーズしちゃいました(*^^*)他のも読んでくださるのですか?とても嬉しいです!是非仲良くしてください!(*^_^*) (2020年3月10日 22時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミロ | 作成日時:2020年2月12日 22時