十六話 ページ16
本当は、テヒョンを待ってた方がいいんだろうけど。
その前にちょっと探検でもしようかな。
馬小屋といえど、ここもお城の敷地内。
すぐ隣の建物は、全体的に赤を基調としていて美しく、よく見たら格子なんかも細かい細工がされている。
こういう技術とかって昔から変わらないんだなーなんて、歴史のテスト平均点以下の女が感慨深げに頷いたりして。
それにしても…一体今は何年前なんだ？
後でテヒョンに聞いてみようかな。
なんて呑気に廊下を歩いていると…
「お前！何者だ！！」
『え、げ！！』
お城の家来みたいな人に見つかってしまった。
『私は！テヒョン君のお友達でして！』
「そんなわけがあるか！！怪しい格好をしよって！！」
『話聞かねーっ！！』
問答無用で刀を向けてくるおじさん達に、こりゃ話しても無駄だと走り出す。
もしかして、捕まった瞬間、ずぶりといかれたりする！？
無理ー！！
でもおじさん達足遅い！そんなんで皇子様守れんのかー！？と思いながら鍵のかかっていない部屋へと体を滑り込ませた。
戸に耳をあて、足音が遠のいたのを確認し、ふーっとため息。
この
どうしたってこの時代じゃ目立ってしまう。
少し落ち着いたところで、ぐるりと部屋を見渡すと、中はたくさんの書物であふれ返っていた。
書庫…かな？
地面にも足元を埋め尽くす程に紙が散らばっている。
本といっても古い紙が束ねられてたり巻物のように丸められているだけで、その紙はばさばさしてる。
使われている文字は漢字のみで、この時代でラブレターもらっても多分私読めないわなんていらぬ心配をした。
すると、
『っ！』
人！！
人がいた！！書物にまみれて眠る人の姿に気がつき、のど元まで出かかった悲鳴をぎりぎりで押し殺す。
生きてる…よね？
起こさないようにそーっと近づき、眠るその人の隣にしゃがみ込んでハッとした。
この人、めちゃくちゃ綺麗な顔してる…。
目を閉じているけれど、伏せられているせいで際立つ睫毛は長く、鼻筋は綺麗に通っていて、高い。
『…。』
…ちょっとだけならいいかな？
長い前髪が目にかかっているのを、もうちょっと顔をよく見たくて、恐る恐る手を伸ばす。
あとちょっ…
『っ！！』
「…動くな。」
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ねこ - この世界にのめり込んで話を読んでしまいました。本当にすごい。この一言に尽きました (2022年6月1日 20時) (
レス) id: 7f5ec73fd5 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - あいさん» 読んでくださりありがとうございます(o^^o)そしてそして汐恩君ですが…その通りjo1の鶴房くんです！私もJAMなのでお名前借りてるんです…しかも結構出てくる（笑）気づいてくださってありがとうございます！嬉しかったです(*^^*) (2020年7月26日 0時) (レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
あい - めちゃくちゃ面白くてワクワクしながら見させて頂いております！！気になったのですが、、汐恩って、鶴房でしょうか？実は推しに同じ名前の人が居るので少し気になって笑 これからも応援しております！ (2020年7月26日 0時) (レス) id: 9ac1bc0a11 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - 塩飴さん» うふふ。そうなんです(*^^*)次の章も楽しんでもらえるよう精一杯頑張ります！また遊びに来ていただけるとうれしいです！(*^▽^*) (2020年5月16日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ここあさん» ほんとですか？嬉しいです！ありがとうございます！(*^^*)ジョングクさん…少しお待ちくださいね！準備運動してもらっておきます！ (2020年5月16日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2020年4月29日 23時
