episode 45 ページ47
・
『あー
あともうちょっと…、あ！』
SG「…」
あと少しで穫れる…というところでクレーンからするりと抜けて落っこちた茶色いクッキーのぬいぐるみ。
SG「もう一回。」
『まだやるんですか！？』
シュガさんがUFOキャッチャーを始めてから数十分がたつ。
ちなみに獲得商品はいまだ０個。
『シュガさん、こういうゲーム苦手なんですね。』
SG「うるせ。」
眉間にぐっと皺を寄せて、ケースの中のぬいぐるみ達とにらめっこするシュガさん。
ゲームセンターってそんな険しい表情するような所じゃないんだけどな。
『あ、シュガさん！あれなら得意なんじゃないですか？』
SG「あれ？」
このままじゃシュガさんが無一文になると、無理やりUFOキャッチャーから引き剥がし、今若い子達の間で人気のシューティングゲームの方へと彼を連れて行く。
SG「なんだこれ。」
『知りませんか？向かってくるゾンビを倒すゲームなんですけど…
ほら、この銃を使って撃つんです！
…って、ちょっと無神経でしたかね？』
SG「…やるぞ。」
『！はい！』
彼の普段の仕事を考えると、少し気を使えなかったかなと頭を下げた私を見て、銃を受取り画面に向き合ったシュガさんを見て、ほっとして私も銃を構えた。
＿＿＿＿＿＿＿＿５分後
『キャー！
ああ、また死んじゃった！』
SG「おい、早く戻ってこい！」
『えー！』
いつの間にやら私よりゲームに夢中になってるシュガさんに言われ、既に何度めかの課金。
今度は私の方が無一文になりそうだよ。
SG「ん、なんだ？」
『あ、それボスですよ！すごい、初めてでここまで来られるなんて！』
SG「っし、倒すぞ。」
シュガさんの銃の腕前は、どうやらゲームの中でも健在だったようで、その正確なコントロールであっという間にボスも倒してしまった。
『すごーい！！！シュガさん！！』
画面に表示された【CLEAR】の文字にシュガさんを見上げると、彼も嬉しそうに笑っていて、
…初めて見る彼の笑顔に、なぜだか胸がざわついた。
いつも仏頂面のくせに、笑ったら可愛いなんて、へんなの。
『シュガさん、はい。』
SG「？なんだよ。」
両手のひらを向けた私に、彼の表情はまたいつも通りに戻る。
笑顔、一瞬だったな。
それでも、ちゃんとハイタッチしてくれたシュガさんに嬉しくて今度は私が笑顔になった。
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ゆろ(プロフ) - ミロさんの作品を見てBTSが気になってきたんですが、まさか∞のことも好きだなんて……！パチアパいいですよねー。応援してます！ (4月23日 15時) (
レス) @page2 id: 50914b05a6 (このIDを非表示/違反報告)
えるさん(プロフ) - 最近BTSを知って好きになったエイターなのでパッチのオマージュが読めて本当に嬉しいです！ミロさんの作品どれも大好きです！ありがとうございます！ (2020年9月5日 23時) (レス) id: d80776b0b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ミミネコさん» 主人公とメンバーが少しずつ心通わせてく過程を書くのが一番好きなのです(*^^*)上手くかけてるかは置いておいて（笑）もったいないほどのお言葉をありがとうございます！(*^_^*) (2020年1月30日 23時) (レス) id: 990117c315 (このIDを非表示/違反報告)
ミミネコ(プロフ) - 面白すぎて読む手が止まりません！登場人物同士の距離感や心の動きなど巧みに描かれていてもう作者様の才能に脱帽です！！ステキな作品をありがとうございます！これから二章楽しんで来ます (2020年1月26日 23時) (レス) id: edccac2928 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ?さん» わぁ！そうなんですね！(*´∀｀*)やはり、一度エイターだったら、ぱっちは避けられませんよね…！（笑）あの世界観に近づけるよう頑張ってお話書いていくので、また読んでいただけるとうれしいです！！ (2020年1月11日 14時) (レス) id: 990117c315 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年12月1日 21時
