episode 40 ページ42
JK「こんなの、俺が言えたことじゃないけど…
ヒョンのこと、嫌わないで。」
驚いた。
彼はいつもどちらかと言うと勝気で人に弱さなんて見せない人だと思っていたから。
『そんな簡単に人のこと嫌いにならないですよ
テヒョンさんのことも…ジョングクさんのことも。』
JK「…っ」
ぐらぐらと瞳を揺らす彼に、つい、触れたくなってしまったけれど、
出来なかった。
ジンさん達が守ろうとしているものが分かった気がしたから。
この人は多分…とても純粋な人。
JK「俺も、あんたのこと、嫌いじゃないよ。」
『最初よりは？』
JK「あの時は、ごめん。忘れてよ。」
きゅっと眉を下げて笑う彼に、こんな表情もするんだなって新しいジョングクさんを知れたことを嬉しく思った。
笑ううちに、大きすぎてずり下がってきたジョングクさんの上着を直そうとしたところで、その手を止められる。
JK「ねぇ。この傷、なに？」
さっきまで笑っていたのに、また怖い表情に戻った彼に苦笑いする。
『これは、昔出来たものです。
見苦しいもの見せてごめんなさい。』
彼の言う傷とは、多分私の背中から腰にかけて伸びる古い傷跡のこと。
JK「馬鹿じゃないの。見苦しいわけないだろ。いつしたの、こんな大怪我。」
『実は、覚えてないんですよね。
私…、本当に親不孝物だとは思うんですが、母と暮らしていた頃のことをほとんど覚えてないんです。」
唯一家族と暮らしていたときのことを覚えてないなんて我ながら薄情だとは思うけれど。
『だから、多分その頃に出来た傷だと思います。』
JK「…そっか。」
下手に慰めたり、哀れんだりしない彼の態度がありがたかった。
『ジョングクさんは、意外と心配性ですね。』
JK「うるさいな。
…俺はただ、Aがこれ以上怪我なんてしないように、傍に居て守るだけだよ。」
『っ、』
JK「だから、今日みたいに勝手にどっかいかないでよ？」
そう言って笑った顔に、また新しい彼を見られたと嬉しくなる。
『…はい！』
歩いてきた道は違っても、分かり合えることはあるよね。
生きる世界が違うのも、
私が彼らの心を知るには役不足なのもわかっているけれど。
出来ることなら、もっと仲良くなりたい。
例え、
いつか二度と会えなくなる日が来るとわかっていたとしても。
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ゆろ(プロフ) - ミロさんの作品を見てBTSが気になってきたんですが、まさか∞のことも好きだなんて……！パチアパいいですよねー。応援してます！ (4月23日 15時) (
レス) @page2 id: 50914b05a6 (このIDを非表示/違反報告)
えるさん(プロフ) - 最近BTSを知って好きになったエイターなのでパッチのオマージュが読めて本当に嬉しいです！ミロさんの作品どれも大好きです！ありがとうございます！ (2020年9月5日 23時) (レス) id: d80776b0b8 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ミミネコさん» 主人公とメンバーが少しずつ心通わせてく過程を書くのが一番好きなのです(*^^*)上手くかけてるかは置いておいて（笑）もったいないほどのお言葉をありがとうございます！(*^_^*) (2020年1月30日 23時) (レス) id: 990117c315 (このIDを非表示/違反報告)
ミミネコ(プロフ) - 面白すぎて読む手が止まりません！登場人物同士の距離感や心の動きなど巧みに描かれていてもう作者様の才能に脱帽です！！ステキな作品をありがとうございます！これから二章楽しんで来ます (2020年1月26日 23時) (レス) id: edccac2928 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - ?さん» わぁ！そうなんですね！(*´∀｀*)やはり、一度エイターだったら、ぱっちは避けられませんよね…！（笑）あの世界観に近づけるよう頑張ってお話書いていくので、また読んでいただけるとうれしいです！！ (2020年1月11日 14時) (レス) id: 990117c315 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年12月1日 21時
