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馬鹿か、俺は。
溢れ出そうになる気持ちの数々を堪えきれずに、俺は陛下の部屋を後にしてしまった。
…姫様にも会わないまま。
昔から、いざと言うときに逃げ腰になるのが俺の悪い癖。
情けないけれど、声が聞こえただけで頭が真っ白になってしまった。
そのくらい、俺の中で彼女の存在は大きかった。
そのくらい、命をかけて彼女のことを愛してた。
そして、それは今も…。
中庭まで出てきて、人気のないことを確認し、そのままそこにしゃがみ込む。
ずっとずっと会いたかった人が、手を伸ばせば届く距離にいたのに。
「何、やってんだ…俺、」
『本当にね。』
「っ、」
すぐ近くから聞こえた声に、
吐きかけていた息を止める。
心臓がまた、痛いくらいに苦しくなった。
『…何でこっち見ないの？』
「…どんな顔したらいいかわからないんです。」
『何それ？
あなたって本当に頭が硬いわね。』
「貴方は相変わらず空気が読めないですね。」
『ひどい言いよう。』
「そっちこそ。」
カサっと人が動く音がして、一歩彼女が俺に近づいたことがわかる。
『さそがし待ちわびてくれてると思ってたのに。』
「待たせすぎなんですよ。」
『それもそうね。
ねぇ。
私、そろそろあなたの顔が見たいよ。』
少しだけ震えているその声に、喉が焼けるように熱くなる。
「同感です。」
振り向いた瞬間、
勢いよく胸に飛び込んできた彼女をこの腕でしっかりと抱きとめる。
『ただいま、ジミンっ、
私、帰ってきたよ。』
ぎゅっと俺の服にしがみついた彼女が、顔を上げ、眩しいくらいの笑顔を向けてくれた。
昔と何も変わらない、汚れなんか知らないような純真無垢なその笑顔。
あなたがそうやって笑っていてくれるなら、俺は何だってできた。
恋だとか、愛だとか、この感情に名前をつけるには、共に過ごした時間が長すぎるみたい。
今はただ、一生のうちでこんなにも想うことのできる人に、この場所で出会えたことに感謝するよ。
大切な人。
心から幸せを願う人。
「おかえりなさい、A様。」
もう一度、きつく彼女を抱きしめた瞬間、一粒涙が流れ落ちた。
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ソクペン(プロフ) - もっと早く、読みたかった、ミロ様どうか、マシヌンキム家の続きを書いていただけないでしょうか(TT)もちろん無理にはいいません！毎日の楽しみにしたいです… (2023年3月21日 21時) (
レス) @page50 id: 2732bc1be1 (このIDを非表示/違反報告)
餅 - キミが奏でる恋の唄、、、最高すぎました、、🥲💟大好きです、、ジミンちゃんがどうかもう一度２人に再会して幸せそうにしている姿が見たいと思っていたので続き書いてくれて本当に嬉しいです、、ミロさんのお話もう本当に大好き、、 (2021年10月21日 7時) (レス) @page25 id: 5cd730f4b6 (このIDを非表示/違反報告)
塩飴 - やばい...まずキム家の休憩室の若年寄で爆笑しました笑笑あと、恋の唄の、ジミンのこれからも俺の姫様って所...やばいです。泣きました。ミロさん愛してます (2020年8月14日 11時) (レス) id: 259c4f87ff (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - REIさん» コメントありがとうございます(*^^*)ユンギ！好きと言っていただけて嬉しいです！いいですねー。ユンギさんのことが好きな女の子から見た学校での彼の様子が知りたいですね！また番外編小説第2弾作ろうかしら？なんてウキウキしました！ありがとうございます！(*^^*) (2020年4月3日 0時) (レス) id: 5d7ae6ba18 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - ミロさんのお話どれもめっちゃ好きです！とくにマシンヌンキム家のユンギがかっこよすぎです！！だからマシンヌンキム家のユンギ相手のお話も読んでみたいな、なんて☆例えばユンギと同じクラスの女の子を主人公にするとか……！！めっちゃ読んでみたいです！！ (2020年3月30日 20時) (レス) id: f1f81de8e4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年11月2日 22時
