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21話 ページ21

森からの帰り道、私の目の前には確かにテヒョンがいるはずなのに、

その広い背中が霞んで見えて、不安になって彼の服の裾を握る。


 

空を見上げると、東の空に月が浮かんでいて、

その明るい満月が空に昇るにつれて、

何故か私の不安はだんだんと強くなっていった。




 





 






 


 







 





 




 






 






 


『テヒョン、消えたりしないよね?』

 


夜、私を抱きしめて横になるテヒョンに問いかけた私の声は、自分でも驚くほどに弱々しかった。


 

「消えないよ。Aの隣にいるでしょう?」

『嘘。

だって、最初に言ってたでしょう?

私が力を与えなきゃ消えてしまうって。
 

あれ、本当なんでしょう?』

 





あんなの、最初は信じてなかったよ。

今だって信じたくない。


 


だけど、



 


 






 





 





『テヒョンは、人間じゃないんでしょう?』

 





 



 



 

ほんと、自分で言ってて笑えてきてしまうよ。

優しい笑顔を浮かべたまま、何も答えようとしないテヒョンの瞳は、やっぱり金色に光っていて。


 




『私、テヒョンに消えてほしくない。』

「A、」

『…、


なんで…』

 



自分から彼の唇に口付けようとした私を、優しく突き放すテヒョンに涙が溢れてくる。


 


「ごめんね、A。

俺、知らなかったんだ。

Aから精気をもらうことで、俺はずっとAの体からげんきをうばってたみたい。」

『そんなことない。』

「あるよ。

前もたおれたでしょ?
その前もずっと体がつかれてたはずだよ。」

『そんなの…』

 



そんなの全然平気なのに。


だけど、辛そうに顔を歪ませるテヒョンに、それ以上何も言えなくなる。

 




「俺は、少しでもたくさんAのそばにいたいけど、そのせいでAがつらくなるのはいやだ。」

『テヒョン…』

「ね?

だから、きょうはもうおやすみ。

またあしたお仕事がんばるでしょう?」

 


もうこの話はおわりだと、私のほっぺたを包むテヒョンに首を振る。


 

『だめだよ…』

「…A、」

『テヒョン、お願い…

 





 




 
 




 








私を抱いて…、』

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設定タグ:BTS , 防弾少年団 , テヒョン   
作品ジャンル:ファンタジー
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つきこ(プロフ) - テヒョンのソロアルバム聴きながら読みました😭せつないけど最高のお話でした✨ (11月12日 20時) (レス) @page27 id: 449ba1617b (このIDを非表示/違反報告)
あいし(プロフ) - あかん。ほんまに泣ける😿 (2023年1月27日 15時) (レス) @page27 id: 6ccfb19ab8 (このIDを非表示/違反報告)
murasaki5027(プロフ) - 番外編、続編希望です!! (2022年5月26日 18時) (レス) @page26 id: 1f714ed38e (このIDを非表示/違反報告)
わたし。(プロフ) - このテヒョン、妄想ですがドタイプです!!!! (2021年4月22日 0時) (レス) id: 373e34b3f9 (このIDを非表示/違反報告)
ジョングガ - ミロさんの物語ほんとにLOVEすぎて困る、どの作品見てもいいわぁってなるし最高!面白かったりする話でも最後は泣ける話だったりして毎回楽しませてもらってます。本当に小説化して欲しいくらい笑これからも頑張ってください (2020年11月8日 1時) (レス) id: c6fa5ac741 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ミロ | 作成日時:2019年10月14日 20時

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