27こ目【JN】 ページ27
『なに？』
「あのさ、
起こしてくれたお礼に…なにか奢るよ。」
『…なにかって？』
「えっと…
アイス！！
…一緒に食べない？」
『ふはっ』
「え？」
急に吹き出すように笑い出した彼女に首をかしげると、ごめんごめんとまだ少し笑みを残したままの顔で謝る。
『だって、声、めちゃめちゃ大きいんだもん。』
「え？ああ。」
そして、またケラケラと笑う。
「そんなに笑うことないじゃんか。」
なんて、唇を尖らせながらも、
可愛すぎる彼女の笑顔に俺は、
見惚れてしまっていた。
この時にはもう、
俺は恋に落ちていたんだと思う。
それから、彼女と仲良くなるほどに好きの気持ちは増していって、
思い切って告げた気持ちを受け入れてもらった時は、本当に涙が出そうだった。
彼女との時間は、平凡で、だけど穏やかで暖かくて。
俺が練習生になって、歌もダンスもうまく出来なくて悩んでる時はいつも励ましてもらってた。
�爛愁�ジンには、ソクジンにしかない良いところがいっぱいある��
いつもそう言って、俺の背中を押してくれたんだ。
＿＿＿
＿＿＿＿＿
『ジニオッパ？』
「…っ、ごめ、」
Aちゃんが心配そうにしてるっていうのに、涙は止まってくれなくて。
テヒョンの言う通りだよ。
俺はまだ、5年前のあの日から少しも前に進めていない。
今だって、こんなにもAのことが好きで、
もう2度と会えるはずもない彼女のことを、
ずっと待ち続けてしまっている。
Aに別れようと言われた時、
何故もっと必死に引き止めることができなかったんだろう。
あの時もっとちゃんと気持ちを伝えられていたら、
行かないでって、言えてたら、
…もしかしたら彼女は死なずに済んだのかもしれない。
こんな未来は、来なかったのかもしれない。
そんなことばかりを、毎日毎日考えてしまう。
もしも。
もしも１つ願いが叶うとしたら、
もうなにもいらないから、
Aにもう一度会いたい。
俺のことなんて忘れててもいい。
恋人になれなくてもいいから。
大好きな彼女の笑顔を、
もう一度見たい。
それが俺の、
ただ１つの願い。
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カナン - 気になって読んでみたらまさかの展開で…。涙止まりませんでした！最後のテヒョンは全て知ってるかのような振る舞いがあり、興奮してしまいました\(//∇//)\これからも頑張ってください！ (2022年1月5日 3時) (
レス) @page42 id: 7156131372 (このIDを非表示/違反報告)
なる - とてもよかった！不思議なやさしいお話でした。 (2021年12月21日 9時) (レス) @page42 id: e79cab2ce6 (このIDを非表示/違反報告)
karensongping(プロフ) - 題名に惹かれて一気読みしたんですが涙が止まりませんでしたw素敵な作品をありがとうございます (2021年7月2日 23時) (レス) id: d8cd70cdbd (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 爆泣きしながら一気読みしました…感動しかないです、ミロさん、素敵な作品を本当にありがとうございます。明日からの生きる糧になりました、本当に。 (2020年12月5日 23時) (レス) id: 007bae5e34 (このIDを非表示/違反報告)
ミロ(プロフ) - のんさん» お返事遅くなりましてすみません(´；ω；`)嬉しすぎるお言葉をありがとうございます。読んでいただけてとても嬉しいです。また是非遊びにきたくださいね。 (2020年8月3日 19時) (レス) id: a66c275241 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ミロ
| 作成日時：2019年8月4日 22時
