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そのまま荷物をテヒョンさんの部屋に運び込む男性。
その時、少し違和感を感じたのだけど、そこまで気になることでもなかったので、そのままリビングへの戻った。
あれから少し時間が経ったが、宅配の男性が出てった様子はない。
エプロンのポッケに入れていた携帯が震え、着信を伝える。
受け取ったメールは、ファンクラブ運営からで、去年のライブのDVDの発売についてだった。
「ライブDVD………………………あ！」
喜んだのもつかの間、ここでさっき感じた違和感の正体に気がついた。
急いでテヒョンさんの部屋へ向かう。
バンッ！！
TH「え！？なに！？」
「さっきの宅配の人は！？！？」
TH「もう帰ったよ？」
それを聞いて、すぐに出口に向き直り、部屋から飛び出した。その時、荷物の段ボールの中からあるものが見えたけれども、とにかく先を急いだ。
玄関を飛び出し、広い敷地に出る。
トラックに乗られたらおしまいだ。
駐車場まで息を切らして走ると、ちょうど車に乗り込もうとしているさっきの男性を見つけた。
「…は、あの！！」
男「はい？」
「見せてください。」
男「はあ？」
「胸元にある機械。さっきからしきりにいじってますよね。」
挑むように見上げると、その男は軽く笑って応じる。
男「これですか？インカムですよ。倉庫で使うんですけど、付けっ放しにしてたみたいです。」
「ちょっと見せてもらってもいいですか。」
男「あ！おい！！」
拒否しようとするその男から無理やりひったくる。
「やっぱり！！これ小型カメラだ…！」
間違いない…！！
男「どこをどう見たら…。これはただのインカムですよ。」
「ヲタクなめんな。推しを守るために博識にもなるんだよ！」
そう、レインボーズのライブは基本写真は禁止なので、注意喚起としていろいろな盗撮の方法が公式ホームページで紹介される。
こういう物を持ってる人物がいたら速やかに連絡くださいみたいな。
私の場合それをさらに独自に研究した結果、この男が持っていたものと全く同じタイプの小型カメラをネットで見たことがあったのだ。
「中身見てみたらすぐわかります。自首してください。」
男「…っ！よこせ！！」
突然男が掴みかかってきたのをすんでで避ける。
おい、まじか。いまの本気だったよな！？！？
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作者名：ミロ
| 作成日時：2018年6月27日 23時
