ヲタクに恋して (ページ39)

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「な、なんにもない…！！！」

朝、いつものように宿舎に来て、朝食の用意をしようと冷蔵庫を開けたときのことだった。

まさかの空っぽ。
ほんっとになんにもない。

冷蔵庫には、ちゃんと次の日のメニューを考えて、毎日少しずつ買い足して食材を入れておくのが私のスタイル。

だから空っぽになるなんてことはありえないのだ。

だけど、理由はもうわかっている。

「みなさん！！！起きてください！！！！」

全員「！！？！！」

リビングは大惨事だった。

昨夜私が帰ったあとに派手に飲んだんだろう。
そこらじゅうに転がっているお酒の空き缶、食べ散らかしたあと、そして彼らの屍が累累…。

JN「！？Aちゃん！？お、おはよう！！」

お酒のせいか、いつもより浮腫んだ顔で、ぎこちなく笑うジンくん。

「おはようございます。で？これはどういうことですか？」

JN「えーっと。ちょっと、、、散らかしちゃったかな？」

「ちょっと！？！？ホソクさん？おきてますよね？」

ずっと寝たふりをしていたホソクさんに問いかける。私が何か言うたびに眉を動かすもんだから、バレバレの狸寝入りだ。

JH「えーっと…はは。

す、すみませーん！！！！！！」

スライディング土下座をしたホソクさんに少し笑いそうになったけど、とりあえず食料だ。

「もういいです。ほんとになんっっっにもないんで、スーパーもまだやってないしコンビニに走ります。先に出かける支度しといてくださいね。」

ジンくんと、ホソクさんに隠れて怯える他のメンバーと、本気で起きてないユンギさんをぐるっと見渡し、宿舎を出る。

時間もないので、調理パンやおにぎりも買って(家政婦としては屈辱でしかない)急いで宿舎に戻ると、部屋は綺麗に片付けられていたので。今回は大目にみることにした。

仕事のある人は出て行って、今日はオフなのか、ジミンさんと、ジョングクさんだけがリビングに残っていた。
2人で肩を並べてゲームをしている。仲良いな～。

「お二人ともすみません、今から買い物に行ってくるので留守番お願いできますか？」

エプロンを外し、出かける準備をしながら声をかける。

JM「僕たちが食材使っちゃったから？」

「んー、まあ、そうですねぇ。」

てかそれしかないだろうよ。

まあ、もういいんだけどさ。