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「…。」
JK「…。」
き、気まずい。
なんだこの空気。え。てかなんでなんも喋らんのこの人！？
と、とりあえず、
「あの〜。」
JK「なに？」
「携帯返してもらってもいいですか？」
いつまでも彼にもたせとくわけにもいかない。
JK「ああ」
彼もやり場に困っていたようで、すぐに返してくれた。
薄暗い中見つめ合う。
見つめ合うと言うと、なんだか綺麗な響きだけど、実際はそんなものでもなく、ジョングクさんの瞳には不安が映っていたし、私の瞳は揺れに揺れまくっているに違いない。
「…あ、それじゃあ私、帰りますね。」
これ以上、彼のそんな顔を見ていられなくて、頭を一度下げて、リビングのドアへ向かう。
JK「ねぇ。」
ドアノブに手をかけたところで呼び止められる。
驚いて肩が上がった。
JK「なんでなにも聞かないの？」
「え？」
JK「部屋に入ってきた時もそうだけど。」
背中越しに聞こえる声は、いつものぶっきらぼうで冷たい彼のそれとは違い、小さく、弱く、ひどく痛々しかった。
「ジョングクさんにとって触れられたくないことじゃないかと思って、なにも聞きませんでした。今も。」
ゆっくりと彼に向き直り、正直に答える。
JK「気づいてるんでしょ？俺が…」
「ジョングクさん。」
悲痛に満ちた顔で大事な事を私なんかに打ち明けようとする彼を思わず止める。
「辛いことなら言わなくていいんですよ。言葉にすると余計重くのしかかってくることもあります。でもそれは、あなたがあなたのその気持ちをどう受け止めているかにもよります。」
JK「どういうこと？」
「私は、人が人を好きになることは、どんな状況であれ、素敵なことだと思います。」
JK「！」
「立場だとか、タイミングだとか、そんなことはなしにして、あなたの大切な気持ちの話なら私は聞きたいです。」
JK「大切な気持ち？」
「ええと。とにかく私はあなたの気持ちを否定的に捉えることはありません。それだけは先に確認しといてもらいたくて。その上で、どうか私に話してくれませんか？」
自分でも何を言ってるのかわからない。とにかく苦しそうなジョングクさんが見ていられなかった。
懺悔のような告白ではなくて、もっと単純に、純粋な彼の気持ちを受け止めたかった。
JK「俺、ユイさんのことが好き。」
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作者名：ミロ
| 作成日時：2018年6月27日 23時
