双星の陰陽師 短編しゅー

ヒトメボレー鈩ー《花蓮様リクエスト》 ページ10

「ちょ、ちょっと待って下さいよ、すばるさぁーんっ！！！」
「ええやないのぉ。ほぉら、早ぉせな皆にばれてまうよぉ？」

只今、絶賛すばるさんのスパルタ修行実施中。

私は幼い頃からすばるさんの修行をしていた為、そこまで辛いと思わないが今日は別だ。


私が特に何をしたというわけでもないのに何故か今日はいつもの倍ほど修行をしているのだ。

普通であれば断れる。
例えば、自分で出来るか出来ないかギリギリの課題を出し、それができたらいつも通りに戻して貰う、とか。

しかし、今日は別だ。



何故なら、今日は

「ほらほら、早ぉ終わらせなAはんの黒歴史全部ばらすよぉ？」

と言うことなのだ。

私が何をしたって言うんだ。こんな理不尽なことはない。


しかし、それは大層困るわけで、私への脅しは十分すぎた。

「もおっ！やってやりますよっ！！！」

私が課せられた島の周り一周全力疾走を開始しようと足を踏み出した時。

「！？た、鈩様！？も、申し訳ありませんっ！」

初めて会う鈩様にぶつかってしまった。

「べべべ別にぃぃいぃ構わぁあなぁあぁい」
「あぁ、鈩やないの。全くぶつかるやなんてAはんはドジやなぁ」
「し、仕方ないじゃないですか！自棄になってたん…？」

ふわっ、と後ろから重みを感じる。

「たっ、たたたた鈩様っ！？ど、どうしたんですぅうっ！？」
「？もぉ、嫌やわぁ。…そんな虐めてなんておらんよって」

すばるさんは鈩様と話せているようだが、私は表情も見えないので何を言っているか全く分からない。

「お前ぇえ、名前はぁぁぁあ？」
「私、ですか…？私は福井Aです。今後ともどうぞよろしくお願い致します」


そう笑うと、鈩様は何故か頬を赤らませ、小動物のような素振りを見せた。


不覚にも、十二天将を可愛いと思ってしまった。



その後からもことある毎に鈩様は私について回ってははしゃぎ、頭を撫でた。

それが、私が十二天将“最凶”と恋に落ちた理由でした。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

花蓮様リクエストありがとうございました！
鈩難しくてあまり上手くなくてごめんなさい(汗)


最近、リクエスト多くて嬉しい。

チョコレートは君にだけー天馬ー《ひかりん様リクエスト》→←異次元的恋愛ー新ー

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す