89話 ページ42
｢こっち布団敷いたー｣
｢ありがとA。もう大丈夫よ〜｣
｢おけ〜｣
じゃ、私この布団で寝る〜！と自分で敷いたばっかりの布団にダイブし横に転がった。
｢女子はこっちの布団よ〜｣
｢えー！この布団がいいー！｣
｢ダメよ〜そっちは男子！｣
｢イヤーーー秋のえっち！！！｣
｢変なこと言わないの！！｣
布団に入り枕にしがみつく私を秋が引っ張り悲鳴をあげる。
闇雲に練習をする円堂を見かね、響木監督の一声で今夜は学校に泊まることになった。いわゆる合宿。
一時解散し、着替え等を持って再び学校へ戻ってきた私たちは体育館に人数分の布団を敷いていたのだった。
気に入った布団から離れない私とは別に、枕投げではしゃぐ後輩たちを見て溜息をつく秋。
｢ほら、向こうの布団と交換すればいいだろう｣
｢鬼道くんホントごめんね。ありがとう｣
マネージャーのエリアから1組布団を持ってきた鬼道くんが私の枕元に立つ。意地でも離れない私を転がしたまま、敷布団を引っ張られ無理矢理移動をさせられるのであった。
なんと、そのまま寝落ちしてしまったようだった。
起きた頃には体育館に誰一人としておらず、のそのそ外へ出れば夏未ちゃんしかいなかった。ジッと火を見つめる彼女におは〜と声を掛ければ驚いたように振り返る。
｢あら、あなたは行かなかったの？｣
｢私、寝てたっぽいんだわ｣
コンロの上に乗った大鍋を覗けばカレーが煮込まれているようで、焦げ付かないようにお玉をゆっくり回した。
＊
校舎から戻ってきた皆と合宿飯のド定番、カレーライスを食べた。先に食べ終わった人で片付けを進め、全員が完食したと思えばいつの間にか参戦していたOBの人達が席をたち、私たちをどこかへ案内する。
わけも分からないまま連れてこられた場所にはこれまたよく分からないマシーンが鎮座したイナビカリ修練場の一角。
｢俺たちが40年前に作った、マジン・ザ・ハンド養成マシーンだ｣
大型コンベアーにはツイストゲームのようなサークルが不規則に書かれており、その上を通過する形で棒が突き出ている。
｢マジンザハンドで大事なのはヘソと尻の使い方…それをマスターするために皆で作ってみたんだ｣
｢思い出すなぁ｣
思い出に浸るOB達が最後までマジンザハンドを完成させることは出来なかったらしい。が、完成に近いところまではたどり着けたと言う。
早速習得に向けて、円堂がベルトコンベアの位置に足を置いた。
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調味料(プロフ) - またせたな (4月22日 2時) (
レス) id: 788ab2fcd9 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 夢主すっごい面白いですね。更新頑張ってください (8月23日 20時) (レス) id: c510f125c3 (このIDを非表示/違反報告)
チョコドーナツ(プロフ) - 夢主面白すぎて泣きそう。夢主が試合に参加するところ早く見たいな〜って思ってます！更新再開いつまでも待ってます〜！ (8月20日 21時) (レス) @page37 id: 915577a7d1 (このIDを非表示/違反報告)
調味料(プロフ) - 藍華さん» コメントありがとうございます！別ジャンルに居ました…生きています。更新再開頑張ります😇 (2023年1月2日 17時) (レス) id: b540cc6060 (このIDを非表示/違反報告)
藍華(プロフ) - 鬼道くんとの恋路？が気になって夜しか眠れないですー！かっこいい！！夢主のキャラクターも面白くて好きです。イナイレに容赦ないツッコミを入れるところすごく笑えます。更新再開をのんびり楽しみに待ってます！！ (2022年12月1日 8時) (レス) @page29 id: dfd91ec05a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：調味料 | 作成日時：2021年3月21日 22時
