無能は無感情 (ページ5)

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あなたはまるでページ5

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『………』

目が覚めたら痛みは消えていたが、傷は消えていなかった。

どうせいつものことだ、と軽く思う。

…そういえば、今日は会議があるんだっけ。

始まるのは…確か10時だ。

今は9時半…結構寝ていたのか。

あぁ、もう用意を始めなければ。

さすがにこの格好で行くわけにはいかないから、軍服に着替える。

…あぁ、“これ”を見られてはまずい。長袖にしないと。

着替えている途中、ポケットから何かが落ちた。

…幹部のバッジ

こんなものに、意味なんて…

…やめよう、慈悲とはいえども私はまだ幹部…バッジはつけないといけない。

本当に、嫌

なんで？私は幹部になりたかったのですよ？

でも、こんな状態は本当に嫌で仕方ない

でも、私は幹部になって…

ドン！

『ｯ？』

??｢おい！おるんやろ、無能が！！｣

『…なんの、用でしょう…暗殺部隊第一隊長様』

zm｢お前、今日の会議出んな｣

『…何故でしょう、理由も無しにはいそうですかとはなりません。』

zm｢は？んなの、次の戦争にお前はいらんからや｣

『…戦争。』

そうか、会議内容は戦争のことだったのか。

だが、それでは理由にならない。

『申し訳ありませんが、その話を呑むことは出来ません。会議には“幹部全員”出席。慈悲で残っているとはいえども、私もまだ幹部ですので。』

zm｢チッ…お前、覚悟しとけよ｣

…嵐のような方だな。

はぁ、彼も随分変わってしまった。

私がここにいるのは、彼に誘われたからなのに。

そもそも、私と彼…ゾムは幼馴染みだ。

彼は軍人になりたいと言って、私を誘った。

私もなんらかの理由があって軍に入ったが…どうしてだっけ。

まぁ、それはいい。

私達は同期として、支え合いながら一緒に幹部になった。

それで、6年くらいか、ずっと変わらず仲が良くて…

エリス、が、きて…

『おえっ…』

…まずいなぁ、吐血するなんて

…思い出したくもない、本能が感じている。

あぁ、10時か

行かなきゃ、私は幹部だから。

何故だろうか、苦しいままだ