測定マジカル ページ8
.
その後の入学式はつまらないものだった。
学園長の長ったらしい話を聞き流し、まだモブの生徒会を眺め、眠りかけたロボロを起こしただけだった。
さて、今からは「つまらない」なんて言っていられない。一番最初の重要イベント、「魔力測定」だ。
一年生全員が魔法講堂と呼ばれる広い空間に向かい、そこにある水晶に触れる。
そしたら、水晶の周りに得意属性のオーラが流れる。そのオーラの強さによって、魔法ランクが決まるのだ。魔法ランクはF〜SSS+。
ヒロインは得意属性「光」、ランクはS+。オーラがめちゃめちゃ強くて綺麗だったから、「光の聖女」なんて呼ばれるようになるのだ。
確か、悪役令嬢のローズは「闇」のSS+。めちゃくちゃ強い。マジ怖い
rbr「楽しみやなぁ、魔力測定！」
『ロボロはなんだろうな、雷の派生の「音」とかかもな』
rbr「だったらええなぁ…Aはなんやろか？」
『さぁ…あんま気にして無いから』
実際、ファルサの属性はわからない。ゲームでは全属性を扱っていたのだ。しかも強い。
ただ、光ではない。絶対。ヒロインと被るとかありえない。うん。
そんなこんなで、ヒロインの番になった。
ヒロインが水晶に手をかざす。その瞬間、ありえないほど神々しい光が溢れた。
「リリ・ファーミナ。属性「光」、ランク…SS！」
周囲から歓声が湧き上がる。ヒロインはとても驚いたかのように口元を押さえていた。
シャオロンがヒロインに声をかけていた。悔しそうに、でも誇らしそうに話していたので、まぁまぁ仲良くなったのだろう。
だが、俺はそんなこと気にしていなかった。
SS？S+じゃなくて…？
正直、すげえ困惑してる。俺が多少変えたから？ヒロインの努力？わからない、とても怖い。
…落ち着け、こんな所ロボロに見られたらやばい。平常心だ。
『…そろそろ俺らだな』
rbr「俺、一番手なんよな…頑張ってくるわ！」
『あぁ、頑張れ』
結果、ロボロは「音」、S+だった。強いなマジで
そして、そろそろ俺の番となってしまった。
いやーマジでなんだ！？てかなんかギャラリー多くないか！？気のせい！？そっか！！
ゆっくりと息を吐き、水晶に手をかざす。
＿＿その瞬間、暗闇が溢れた。
『うわっ！？』
「な、なんだこの魔力量は！？」
「君、手を離して！」
『あっはい！！！』
急いで手を水晶から離す。闇は治まったが、ざわつきは治らない。
「A・ファルサ…属性「闇」、ランクSSS+！！」
…俺、終わったかもしれない。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 180人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆ(プロフ) - コメント失礼します、こちらもう更新されないんでしょうか.....とっても展開が面白くてぜひ読みたいです...！ (5月7日 21時) (
レス) id: 8adc159d64 (このIDを非表示/違反報告)
泣き虫 - コメ失礼します。ｽｩｰｰｰ好き(◡ ω ◡) (4月15日 11時) (レス) @page22 id: 444cbcd91b (このIDを非表示/違反報告)
葵斗 - コメ失礼します。うーん、好き。(唐突) (2月14日 18時) (レス) @page19 id: 6f83c28ab3 (このIDを非表示/違反報告)
太陽さん - 一二三_(┐「ε:)_ｽﾞｻｰ 初コメ失礼致します。ｽｩーバチクソ応援してます‼と★う★こ★う頑張って下さい‼ (1月6日 12時) (レス) @page16 id: b97c110fbc (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりの一般人 - 神作品だぁ！めっちゃ好きです！ (12月17日 2時) (レス) @page12 id: 3abe2dada4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みりん@スランプ | 作成日時：2023年11月25日 4時
