転生して悪役なんだけどどうでもいいから使用人と仲良くなるわ邪魔すんな (ページ6)

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使用人を攻略せよ　Ⅰ ページ6

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『…ぅ、ぁ』

……………頭いてぇ

ゆっくりと体を起こし、周囲を見回す。

黒を基調とし、所々に赤と紫の装飾。

なんというか…子供らしくない部屋だな。

まぁ、それもそうか、なんて思いながら、ベットから降りる。

悪役令嬢【A・ダークナイツ】は、親からの愛を受けずに育った。そのせいで、誰かが離れていくのを酷く恐れ、下手くそなやり方で人を縛り付けた。

ま、それが将来自分が死ぬ理由になるとは思わないよな…

どうすっかなー、とか考えていたら、突然ドアが開いた。

??「し、失礼しまー…うえっ！？お、起きてる！？」

『…あ？』

入ってきたのは、紫の髪で紫の瞳の、パッと見て女子。

…あ、攻略対象だアレ。確か名前は…

『…シニガミュ・トート』

sn「はっはい！！！！も、申し訳ありません！！！ノックも無しに入ってしまうなど！！！！ま、まだ寝ているかと思い…！！！」

『い、いや、いいから顔を上げてくれ…』

シニガミュの肩はぶるぶると震えている。そっか、コイツAの一番の被害者だもんな…

シニガミュは、Aに使えるメイド(執事)の1人。女らしい顔立ちから、Aの被害をよく受けていた。

そんな彼の個人エンドでは、処刑される前に嫌と言う程熱湯をかけられる。曰く、自分が一番嫌だったお仕置きらしい。

そんな彼も、今はまだ10歳。人の温もりが恋しくなる頃だろう。

『あー…そ、そんな怖がらなくても何もしないぞ…？』

sn「え…？お、お嬢様…？本当にお嬢様ですか…？」

『失礼だな、A・ダークナイツだよ。まぁ、記憶が全然ないけどな。名前と、君らのことと、親のことだけ』

sn「そんな…！」

『…なんか、悪いな。すまないけど、私に何があったのか教えてくれないか？』

sn「はい、もちろんです！…と言っても、僕はあまり詳しくはないんです。その時一緒にいたのが、違う人なので…」

『そうか。なら、そいつを呼んでくれ。』

sn「はい！少しお待ちください！」

そう言って、シニガミュは部屋を出ていった。

…あいつの腰にあったの、ナイフだよな？私殺される所だったのか…？

『…どの世界でも、人間は油断ならねぇなあ』

てか、シニガミュルートでA殺そうとするシーンなんてあったか？

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