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「Aちゃんが!?」
「はい、先程水度坂様からそのように」

一年前に姿を消したあの子の事を思い返す。


ーーー申し訳ないが、生きている可能性なんてほぼ無いと思っていた。

「ありがとう、もういいよ」
「失礼いたしました、有馬様」

そう言うと月影の傘下の子はドアへ向かって行った。
しかし、その手はドアを開くことは無く、その代わりに哀しみを含んだような声が聞こえてきた。

「…有馬様」
「何かな?」
「A様は私達を救ってくださいました」

黙ったままで続きを促す。

「どんなに辛く過酷な任務でもA様を見ていると力が沸いたのです。A様の真っ直ぐな強さに憧れ、救われているのです。だから、誰がなんと言おうと私達は彼女を当主としておりました」

何が言いたいのかは察しがついている。
きっと言いたいことは、

「ですので有馬さ…っ」
「大丈夫だよ、安心してくれたまえ」

涙を浮かべそうな程だったその人の顔は一瞬目を見開いた。

「感謝致します有馬様、失礼いたしました」

そう言うと今度こそは本当にドアを押し、部屋を出て行った。

そして、思う。

彼女なら電話の一本、メールの一文位は送って来そうな物だ。
しかしそれが無かったことを考えるとーーー


…あ。


彼女の泊まっていたホテルのことを思い出す。
戦闘の時は荷物はそこに置いていく筈だ。

と、なれば。


「あの子、覚えてなかったんだろうなぁ…」

誰の番号も覚えてないとは流石現代っ子。


一年間帰ってこなかった事を全て良しとは出来ないが、少しだけ笑みが溢れてしまう。


「仕事、いっぱい頼まれてくれた分のお返し、って事で」

もともと大した罰則を与えるつもりは無いものの、これでチャラにしてもらおうか、なんて考えた。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

双星十九巻、最高でした!

天馬様の過去。紅緒とろくろの再開。
涙が止まらないし、しんどいし、辛かったですけど良すぎてヤバイ…( ノД`)

『ずっと待っていた』

この言葉が似合い過ぎてました…

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フウ - とっても面白いです。続き待ってます。がんばってください。 (2020年9月21日 21時) (レス) id: 2c5b698759 (このIDを非表示/違反報告)
水麟(プロフ) - プリンさん» ありがとうございます!返信遅くなっちゃってほんとにごめんなさいっ汗…頑張ります! (2019年12月7日 22時) (レス) id: 0dc0777a12 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - とっても面白いです!続き待ってます!私の中で、お気に入りの夢小説です!これからも更新頑張ってください! (2019年9月5日 15時) (レス) id: 1dc5fb63e0 (このIDを非表示/違反報告)
水麟 - miさん» すっごく嬉しいです!私なんてまだまだですっ、これからもそう言って頂けるように頑張りますね!ありがとうございます! (2019年7月28日 23時) (レス) id: 65c8c71a9b (このIDを非表示/違反報告)
mi(プロフ) - すごく面白くて見ては見直してを繰り返してます! 自分も小説を書いてる身なんですけど水麟さんみたいに書けないのでとても尊敬します!!これからの更新楽しみにしてます!頑張ってください!!! (2019年7月27日 21時) (レス) id: fb6e5b6ebe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水麟 | 作成日時:2019年4月21日 17時

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