ディアレスト【佐野玲於】 (ページ30)

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A s i d e

亜嵐「あ、A。ただいま」

A「おかえり、って……」

亜嵐「おれの彼女の、モカ。Aに会いたいって言うから。」

モカ「初めまして。亜嵐からよく話聞いてます。改めて見ると、やっぱり可愛い～」

A「は、初めまして…亜嵐くんがお世話になってます。」

モカちゃんよりも、何よりも

階段を降りようとしてる玲於くんの足音が気になる…

どうしよ、２人並んだ姿見たら

玲於くん落ち込んじゃう…

慌てて階段の方へ走り

玲於くんを引き止める

A「玲於くん、来ない方がいいかも…っていうか、わたしの部屋で待ってて？」

玲於「いや、逆に亜嵐くんに顔出さない方がおかしいでしょ。ほらどいて。」

A「もお、ダメだって。」

玲於「いいから、ほら行くよ」

後ろから肩を押されて

亜嵐くんとモカちゃんの前に立つ私たち２人

玲於「亜嵐くんと…モカちゃん。」

ほら、言ったじゃん。

あとで玲於くんの事励ましてあげなきゃ

亜嵐「あ、玲於！来てたの？」

モカ「玲於だ！Aちゃんと付き合ってるの？前からお似合いだと思ってたんだよね～」

モカちゃん…

そんなこと言ったら、玲於くん悲しんじゃう。

玲於「うっす。お二人こそ、お似合いで」

亜嵐「だって、モカ。」

モカ「ありがとう。また４人で出掛けようね」

亜嵐「あ、それ楽しそうだね？」

モカ「でしょ？Aちゃん、また遊ぼうね！」

A「…はい、是非。」

さすが玲於くんの好きな人で

亜嵐くんの彼女さん

すっごく良い人。

「みんな、夜ご飯一緒にどう？亜嵐くんの好きなオムライスだけど…」

キッチンから顔を出したお母さんが、そんなことを言う

玲於「いや、おれは用事があるんで…またお願いします。」

モカ「わたしも母がもう作ってくれてると思うので、すみません。」

「あら、そう？また来てちょうだいね！」

しばらくみんなでお話してたけど

玲於くんとモカちゃんはもう帰る時間みたいで…

わたしの部屋に置いてた玲於くんの荷物、２人で取りに行ってるところ

A「あの…大丈夫？亜嵐くんとモカちゃんが、」

玲於「…知ってたよ。」

A「…え、？いつから？」

玲於「まぁ、最近だけど。俺のために言ってくれたんでしょ？」

全て見抜かれたような自慢げな顔でこちらを見つめる玲於くん

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