ディアレスト【佐野玲於】 (ページ24)

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リベンジページ24

A s i d e

バイト終わり

“ この前のリベンジ ”

なんて言葉と共にカフェまで迎えに来てくれた亜嵐くん

A「わざわざありがとう。」

亜嵐「いえいえ、お疲れ様。少し肌寒くなって来たし、アイスの時期おわっちゃうからね～。」

亜嵐くんと２人並んで

足を踏み出そうとしたその時

A「…あ！ごめん、携帯置いて来ちゃった…」

亜嵐「出た、忘れんぼう (笑) 今気付いてよかったね。取っておいで？」

A「ごめんね、すぐ戻る！」

さっき出たばかりのカフェに戻って

スタッフルームに入る

机の上を見ても

ロッカーを見ても

あれ、無い…

A「え、どこやっちゃったの…」

孤独に押し潰されそうなくらい静かな部屋で

わたしが置きそうな場所を必死に思い浮かべていると

玲於「なにしてんの？」

大好きで、ずっと独り占めしたかった声が。

A「携帯、無くしちゃって…」

玲於「携帯？あの、変な柄のカバーの？」

A「変じゃないよ。可愛いじゃん、恐竜ちゃん。」

玲於「こんな趣味悪いカバー誰のかな～って思ってたんだよね。ほら。」

玲於くんの手には

紛れもなくわたしの携帯

A「…それ、わたしの！どうして玲於くんが？」

玲於「亜嵐くんに気を取られておれに気づかず机に置きっ放しにした豚はどこ？」

A「…携帯、ありがとう。亜嵐くん待ってるから行くね。また明日」

いつものようにこのがきんちょなお遊びに付き合った時点で、わたしの負けだ。

直感的にそう感じてそそくさと退散

しようと思ってたのに…

玲於「…なぁ。」

わたしの動きを一瞬にしてストップさせた、機嫌の悪そうな声

A「…なに、？」

玲於「……お前、おれのこと好きなんじゃねぇの？」

玲於くんの口から

思っても見なかった言葉

次の言葉を必死に探すけど

A「…もう、好きじゃないよ。玲於くん好きな人居るのになに言ってるの？」

これがわたしの精一杯

玲於「…隼のとこなんか、行くなよ。」

小さくそう呟いた玲於くんは

私を追い越してカフェを後にした

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