ディアレスト【佐野玲於】 (ページ3)

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保健室ページ3

A s i d e

玲於「もうすぐ授業始まるし、戻れば？」

A「玲於くんは？」

玲於「俺は…用あるから。」

A「そっか。じゃあまたね！」

屋上を後にして、階段を下る

今日もカッコよかったなぁ～

あんなに制服が似合うのは、きっと玲於くんぐらい。

私がこの高校に入学してすぐ、隼くんと仲良くなって

それから隼くんと仲良い玲於くんに出会って

こんなに大好きになっちゃうなんて想定外。

だから毎朝屋上に通ったり

お弁当も食堂で食べてみたり

会えないかなぁ。なんて廊下を歩く時もキョロキョロ探して、

バイトだって同じカフェにしたり。

高校２年生の玲於くんには

１年生の私なんて子供にしか見えないだろうけど、

それでも、毎日会えるだけで幸せな私。

でも、イヤなことだっていっぱいある。

だって玲於くんにはきっと、好きな人がいるから。

それも３年生の綺麗な顔立ちの先輩

背が高くて、

意志の強そうな眉に

切れ長の目。

私には持っていないものをたくさん持っている人

さっき言ってた用事だって、きっとその先輩が関わってるはず。

もお、嫌になってくる

こんな暗いことを考えてたら

なんだか教室に戻る気分になれなくて

よし、１限だけサボっちゃお…

なんてダメなことを思い浮かべた私が向かうところは保健室。

A「…失礼しまーす」

亜嵐「あれ、A？」

保健室に入ると、

３年生の亜嵐くんだけ。

A「先生居ないの？」

亜嵐「なんかねー、用あるんだって。だからって生徒に任せちゃうとか流石だよね(笑)」

亜嵐くんとは小学生の頃からの仲で

親同士仲が良いから自然と私たちも仲良しで、もう、兄妹みたいな感じ。

亜嵐「どうしたの？気分悪い？」

A「ううん、なんだか授業受ける気になれなくて…」

そういうと、何も聞かずに隣に座って頭を撫でてくれる

亜嵐くんは、私の気持ち、全て分かってくれるから

A「…亜嵐くん、アイス食べたい」

亜嵐「え？今？笑」

A「今日バイト終わり買いに行こ。アイス」

亜嵐「はいはい。迎えに行けば良いのね(笑)」

亜嵐くんとアイス食べる約束も出来たし

バイト先で玲於くんにも会えるし

よし、頑張れわたし！

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