All day ページ3
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北人くん、そんな事思ってくれてたの？
気がついたら涙が零れていた。
ぼやける視界の中、もう一度手紙を読み返していると今までの記憶が蘇る。
初めて就職した会社の同期が北人くんだった。
出会った頃のまだ少し幼い北人くんは、今では男らしくて、頼りがいがあるけど...負けず嫌いで、努力家で、優しい所は何も変わらない。
いつもよりソワソワと落ち着きがなくて、何度もお水をおかわりしてるから可笑しいなって思ったら、
真剣な眼差しで言ってくれた。
｢俺、絶対Aを守れる男になって、
Aを幸せにするために頑張るから。
だから俺と結婚してください！｣
カバンから取り出した婚約指輪は私が好きだって言ってたブランドのもので、これを1人で買いに行ったのかな？とか考えたら北人くんが愛おしくて堪らなくなった。
私こそ、これから先一緒にいられるって事がすごく嬉しいし、私の時間全てを費やして北人くんを愛したい。
そんな事を考えていたら
｢おはよ〜｣
眠たそうな顔の北人くんが部屋に入ってきた。
｢えっ！○○なんで泣いてんの！？｣
｢...北人くんのせいだよー！｣
｢えー！ごめん！｣
｢こんな手紙読んだら、泣いちゃうよ！
今日結婚式なのに目腫れちゃったらどうすんの！｣
｢泣かないで？｣
そう言うと優しく私を抱きしめてトントンと背中をさすってくれる。
それだけですごく安心して、なおさら北人くんへの好きって気持ちが溢れ出すんだ。
｢北人くん、大好き。｣
｢...うん、俺も。｣
｢これ以上幸せになっちゃったらどうしよう。｣
｢どうする？笑｣
｢どうしよっか？笑｣
くだらない会話を交わして笑い合う。
北人くんといつまでもこんな風に歳を重ねていきたいなって思った。
ずっと一緒にいようね。北人くん。
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作者名：mm | 作成日時：2020年5月8日 1時
