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次の日
聖ちゃんに昨日の出来事を報告した。
「え!え!やばくない!!よかったじゃん!!!!」
「うん...」
「どうしたの?嬉しくないの!?」
「嬉しいけどなんか複雑」
「なんで?」
「だってかっこよすぎてずるい!!!」
「えーーーそういうこと?笑」
「昨日からもっともっと北人くんのことで頭がいっぱいになっちゃったし、もっともっと好きになっちゃったもん。
それに...私ずっといつ誘われるのかなってソワソワしてる。」
「本当に好きなんだね、北人くんが」
「うん、好き。
北人くんも同じ気持ちだといいな。」
自惚れてることくらいわかってるけどやっぱり期待しちゃう自分がいる。
授業が始まっても昨日の北人くんの仕草や声や体温を思い出して胸の高鳴りは止まないままだった。
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「Aさん!」
「え!は、はい!」
「あのさ、えっと、今日...一緒に帰りませんか?」
昼休み、宣言通り北人くんからお誘いがあった。
「うん!
私も一緒に帰りたいって思ってた///」
こんな言葉を口にするのは恥ずかしいはずなのに、北人くんの前だと不思議と素直になれる。
顔を赤らめて、恥ずかしそうな表情のまま教室に戻っていく北人くんの背中をながめながらつい緩んでしまう口元を押さえた。
早く放課後にならないかな...
午後の授業はそれしか考えられなかった。
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HRが終わってすぐさま体育館に向かう。
部活が終わればまた北人くんと一緒に帰れる
って思うといつもよりも頑張れた。
ふと横目で隣のコートで練習中の北人くんを見つめる。
今までは、ずっと見ているだけだったのになぁ。一緒に帰る日が来るなんて思いもしなかった。
しばらく北人くんを見つめていると一瞬だけ北人くんと目が合った。
ニコッ
えっ?
今目あったよね?私を見て笑ってたよね?
自問自答を繰り返す私の鼓動は鳴り止まなかった。
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作者名:mm | 作成日時:2020年3月11日 13時