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お酒も進んでいって、楽しく話しているうちに
いつの間にか時計は21時を過ぎていた。
飲みすぎてしまったので夜風に当たろうと外へ出ると、今日は天気がよかったおかげで星がとても綺麗だった。
あの道で見たらもっと綺麗なんだろうな。
そう思ったらいてもたってもいられなくなって
「お母さん!ちょっとコンビニ行ってくるね」
なんて嘘をついて2駅先のあの場所に向かった。
電車から降りると駆け足で改札を抜け出す。
あの道に近づくにつれて高校時代の自分に戻っていくような、胸の高鳴りが止まらなった。
「着いた....」
見上げるとあの頃と同じ星空が広がっていた。
星空を眺めながら、帰り道での北人くんとの会話を思い出す。
毎日、色んな話をしたな。
ただただ楽しくて、こんな日々がずっと続けばいいなって思ってた。
北人くんが側に居てくれるだけで良かった。
北人くんの1番近くにいられれば良かった。
そんな事しか考えてなかったあの頃の自分はまだまだ子供で、大人のフリをしてた。
もう少ししたら
北人くんと別れてからの日々を笑い話にできるのかな?
あれが、私の初恋だったって...
1人で星空を眺めていると少し寂しくなる。
逢いたいな...北人くんに。
気づいたら頭の中は北人くんでいっぱいになっていた。
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作者名:mm | 作成日時:2020年3月11日 13時