Starlight (ページ18)

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次の日になっても、北人くんの歌声が頭から離れなくてボーッとしてしまう。

北人くんの頑張る姿を見たら、毎日何も考えずにただ働いていた自分が情けなくなった。

私も...夢を追いかけてみようかな。
ウェディングプランナーになるチャンスは今しかないのかもしれない。

だけど、どうやったらいいの？

今まで自分の気持ちを隠してここまで来たから、本当にやりたいことへと向かっていく勇気すら持ってなかった。

あの時の北人くんは...迷いなんてなかったな。

自信に満ち溢れていて、努力も怠らない。
そして何より自分の気持ちに正直だった。

｢ちゃんと見てるね！｣

あの時言えなかったのは、そんな真っ直ぐな北人くんが羨ましかったのもあるのかな。

時間が経って、自分が社会人になったら分かった。

夢中になれる何かがあることがどれだけ素晴らしいのかが。

今やってる仕事が一段落したら、1度自分を見つめ直してみようかな。

そんなことを考えながら、またパソコンとにらめっこを始めた。

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１ヶ月後

有給を消化するのと、自分と向き合うために地元へ帰ることにした。

東京から宮崎までは結構な長旅だったけど、それはそれで楽しくて、気分転換になった。

澄み渡る空と照りつける太陽、広がる真っ青な海。

久しぶりに帰省したけど変わらない街並みに安心感を覚える。

｢ただいま!｣

｢おかえりーーーー!!!｣

ものすごい勢いでお母さんが玄関へ走って来る。

｢久しぶり!元気にしてた?少し痩せたんじゃないの?ちゃんと食べてるの?｣

まだ家に上がってもいないのに質問攻めにあって少したじろいだけど、そんなお母さんらしさに懐かしさを感じた。

その日の夜はお母さんが腕を振るってくれて、家族みんなで夕食を食べながら思い出話や近況報告をして楽しんだ。