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部活が終わって家に帰ったあと次の日に提出の課題を持ち帰り忘れたことに気づいて学校に戻った。
無事課題を見つけて帰ろうと思ったら体育館の電気がついていたからなんとなく覗いてみると1人でバスケの自主練をしている生徒がいた。
あれって確か、隣のクラスの....
いつものような騒々しさの無い体育館には彼のバスケットボールの音だけが響いて、
何度も綺麗に決めちゃうシュートやドリブルさ
ばきに見とれてその場から動けなくなった。
ふっと我に帰ると思いのほか時間が進んでいたから急いで学校を後にしたけど、頭の中はさっきの彼の姿でいっぱいだった。
次の日隣のクラスの友達に彼の名前を聞いてみると、
「あー!北人君ね!吉野北人って名前だよ。」
「吉野....北人くんかぁ。」
その出来事があってからずっと彼が忘れられない存在になった。
.
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「ってわけ!」
「ちょっと何それ!めっちゃ青春じゃーん!!!」
「えへへ笑」
「で、未だに彼には名前も知られずただの憧れ止まりってわけね。」
「聖ちゃん!そんな言い方しないでよ泣」
「いやいやそんなに好きなら気持ち伝えた方が良くない?」
「....いいの! 憧れのままで。」
「ふーん。」
確かに告白しようかと思ったことは何度かある。だけど、私の告白が北人くんのバスケの邪魔になったら嫌だし。
何より...
好きな人がいるから誰とも付き合わないって噂で聞いたから、当たって砕けるくらいならいい思い出にしたい。
「でもさ、後悔しないの?」
「え?」
「だってうちらもう高2だよ?来年は受験で忙しくなるし何より部活引退なんだから北人くん見れなくなるよ?」
「たしかに...
でもどうしたらいいの〜!」
「まずは認知される所からだね笑」
「うっ....」
「ま、明日考えよ!」
「うん...」
「じゃあ、また明日ねー!!」
「バイバーイ!!」
聖ちゃんが居なくなってからもその場にボーッと立ち尽くす。
北人くんのバスケする姿を見ているだけじゃ物足りなくなってきているのが本音。
手を繋いだり、デートしたり、カップルとしての幸せを感じてみたいなぁって思う。
日に日に好きって気持ちは、大きくなるばかり...
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作者名:mm | 作成日時:2020年3月11日 13時