3人の手 ページ10
*
素っ頓狂な声に顔を向ければ…
口を開けて…
持ち上げられた腕の先、
チカラなく指差されてる手…
いまにも、
わなわなと震えだしそうなドンへ
EH「あー、ドンへも買い物?」
DH「あ、うん…、…って!」
「待ってるから一緒に帰ろー?」
DH「あ、うん、ちょっと待ってて…。って!んもー!そうじゃなくってー!」
面倒になることを避けたんであろうヒョクちゃんの言葉に、
釣られるように返事するから
アタシもそれに乗っかったら、
さらに釣られたドンへ
DH「手っ!その手はなんなのー!」
指差す手にチカラが戻ったのか、
腕も指もビシッと伸ばされてる
EH「ん? オレとAの手ー!」
ふざけた口調で返しながら、
繋いだ手をブンブンと振り上げる
DH「なっ、なっ、なんでーっ!?」
EH「なんでって言われても…、手を繋ぐのに理由なんてないよなぁ?A?」
突然、アタシに話を振らないでよー!
「ちょ、ホラッ!ドンへ!早く買い物してきてよ。んで、早く帰ろうよ!」
って、
あえて話をすり替えるけど…
DH「もういいっ!オレもっ!」
そう言いながら、
大股でアタシの隣まで向かってきた
そのままアタシの左手を
ぎゅうううう
「ちょっと、痛いって!」
痛いぐらいに握ってきた
DH「いーのっ!さ、帰ろー!」
ご機嫌を取り戻したドンへが歩き出して、
アタシとヒョクちゃんも引きずられるように歩き出す
アタシの手
左手がドンへ
…楽しそうに前後に揺らされてる
右手がヒョクちゃん
…さっきと変わらない温もりが伝わってくる
こうやって、
3人の手が繋がってるのっていつまでなんだろう?
ドンへが揺らすのをマネして、
ヒョクちゃんと繋いだ手を揺らす
一瞬、ヒョクちゃんの手にチカラが入った
ヒョクちゃんに視線を向けたら「ヘヘッ」て笑う
子どもみたいに
繋いだ手を揺らしながら
ケタケタ笑って歩く3人の夜
667人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SuperJunior」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作成日時:2014年9月7日 21時