うねりずむ 3 (ページ1)

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めんどくさい朝*01 ページ1

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カムバック準備が本格的になってきた朝

「Aー！Aってばー！」

アタシを呼ぶ大きな声

出勤前の朝は忙しい

しかも、

今朝に限っては、

同じ時間帯にバタバタしてるっていうのに

「もーっ、なに!? 自分でできることなら自分でやって！」

大声を張り上げる

DH「もーっ！できないから呼んでるんでしょー！準備できたら来てっ！早くっ！」

ドンへの捲し立てる声にイラッ

失われかけた平常心を探しながら、

出勤準備を整えて玄関へ向かう

DH「遅いっ！」

ドンへの怒りにイラッ

ったく…

朝から何回イラッとさせるワケ？

いや、そもそも

アナタが自分のことを自分でやってくれないからじゃん！

アタシはお手伝いさんじゃないんだからっ！

“自分のことは自分でやる！”って、

ルール決めたじゃんっ！

言ってもムダになるであろう言葉たちは、

ココロの中に収めることにした

「遅くなってすいませーん」(←棒読み、感情ナシ)

DH「やっと来たー！ハイッ！」

アタシの感情なしの言葉に怯むことなく、

ドンへがニコッと笑って右手を差し出す

「…ん？」

アタシの目の高さまで差し出されたドンへの右手

その手からぶら下がるのは…

「キー？」

DH「うん、キー！」

見ればわかるけど、

あえてアタシは言葉にして、

さらにドンへが言葉にしてくれた

「……なぜ？」

DH「送って？ってか、一緒に行こ？」

満面の笑みのドンへ

「…なぜ？」

DH「んー？オレ、寝不足！」

…それにしては元気じゃん

DH「寝不足だから運転できない！」

「…ヒョクちゃんは？」

DH「昨日、宿舎！」

…宿舎に泊まったってことね

「…マネオッパは？」

DH「ん？んっとねぇ…来れないって！」

目がキョロキョロしてるドンへを見れば、

ウソだってことがすぐにわかる

こんなわかりやすいウソをついてまで、

アタシに運転させて

一緒に事務所に行く意味は…？

「…はぁ、んじゃ、行こうか」

ドンへの右手からキーを取る

DH「ヤッター！Aと一緒に出勤♪」

アタシの後ろで楽しそうなドンへ

お願いなので、

ホントになにも起きないでほしい…

切実に祈りながら、

ドンへと一緒に出勤するめんどくさい朝