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勝 「おはよう、聡」
聡 「あ、勝利おはよう」
勝利は同級生で親友。僕の家庭の事情を知っている唯一の人。
勉強もスポーツもできて、超絶イケメンで、尚且つ性格もいいっていう
才色兼備っていう言葉はこの人の為にあるんじゃないかっていうくらい、とにかく素敵な子。
唯一知らないことは、僕の夜のお仕事の事くらいかな…
この事だけは、話すことができないでいた。
今日は久しぶりに勝利と昼食をとった。
いつもは節約の為に水を飲むだけ終わらせるんだけど
勝利に心配をかけたくなくて
一緒に食べるときはおにぎりを持つようにしている。
勝 「聡、お昼それだけ?」
聡 「うん。」
勝 「マリウス君を守りたい気持ちもわかるけど、聡もちゃんと食べなきゃ。
聡が倒れたら元も子もないよ。ほら、これ食べなよ」
聡 「それじゃ勝利の分が…」
勝 「いいの!ほら、遠慮しないで食べる!」
そう言って、おかずを分けてくれる。
ありがとう…とお礼を言うと勝利はにこっと笑ってくれた。
勝利からもらった卵焼きを口に含むと、とっても優しい味がして
涙がこぼれそうになるのを必死で我慢した。
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作者名:greenrose | 作成日時:2021年8月16日 21時