56 演じない本心 ページ10
私達は兄妹には見えない
そりゃそうだ。そういう風に見せているのだから
『そう……普通なんて解らないし……ね?』
わざとらしく上目遣いで中也を見つめる
中也は不機嫌だったくせにバツが悪そうに私から顔を背けた
なんだろう……今凄く心がけ痛い
「Aのそういうとこ狡ィ……」
でも、それだけで私の心は直ぐに晴れたものになる
私の心は何時でも中也でいっぱいなのだ……
太宰の云う……心中でもしたい気分
もしこんな世界に飽きてしまったら……そうなるのかな
死ぬときまで彼は私のそばにいる
なら死んだ後は……?駄目だ。どうでもいいことを考えてしまうのは、私の悪い癖だ
「どうした?」
中也がそんな私を気にかける
『なんでもない……兄妹に見えないとか私達には関係無いから……
一緒に居られればはっきり云って兄妹だろうと無かろうと……どちらでもいい』
もし此れが設定じゃなくても……本当に兄妹でも私達は愛し合うから
「へぇ……随分仲がいいね」
赤羽君が目を細める
知っている……此れは何か悪いことを考える時の合図
「梨花達みたいだね♪」
「!?……確かに」
ちょっと意外
赤羽君って……本当に此の性悪女のこと好きなわけ?
趣味悪い……
「お前ら転校生以上にいちゃつくなよー」
「キイイイイ羨ましい……!」
そんなこと云っていられるのも今のうち
『先生……立っていたら少しだけ疲れてしまって……席はどこですか?』
「そうですねぇ……」
殺せんせーが考える
「オイタコ。俺とAは隣にしろ」
「にゅやっ!?タコ……中原君、先生は殺せんせーと云うれっきとした名前があるんです」
「チッ面倒くせェ……」
其れから殺せんせーは私を赤羽君の後ろ、中也を梨花の後ろ
敦を赤羽君の前の席にした……
つまり、敦は藍達Aの居た席
「アンさんは病院生活が長く走ったりという運動は出来ません
無理はさせないように」
嗚呼、こいつまでアンと……アンってあれじゃん 中の人じゃん←
「其れって暗殺は出来ないってこと……?」
梨花が問いかける
「そういうことですねぇ」
『私はサポート向きだから。梨花ちゃん、頑張ってね?』
私が微笑んだら
(なぁんだ。控えめな子だし梨花の邪魔しなさそう)
一瞬、何かを考え込んで
「勿論!アンちゃん」
満面の笑みを返した
中也と同じ名字のこともあり、多分皆アンと呼ぶのだろう
潮田達も疑われないようにそうするはずだ
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なめまじょ - え、終わり!?もしかして、後は想像してくださいってこと…!?続きみたい…!! (2021年9月24日 21時) (レス) @page44 id: ab1b3a503c (このIDを非表示/違反報告)
クロネコ - 続きがすごく気になります!続きを書いてくれると嬉しいです!! (2019年6月9日 19時) (レス) id: ba8b81f396 (このIDを非表示/違反報告)
イアデビル(プロフ) - これで終わりですか?続きが気になります! (2019年3月28日 23時) (レス) id: ef5404f845 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - すごく続きが気になります!! (2019年3月13日 5時) (レス) id: 43ee44b6d1 (このIDを非表示/違反報告)
桜@WT、ヒロアカ轟、上鳴、響香推し+爆豪 - ここで終わりですか!!??出来たら続き書いて欲しいです! (2018年8月17日 7時) (レス) id: 2ad03850a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:み〜 | 作成日時:2017年1月18日 15時