【暗殺教室×文豪ストレイドッグス】信じるために犠牲にしました

７２ 保健室は危ない香り ページ27

保健室にて



「ったく……いつもあんなことされてたのかよ」



中也は舌打ちを何度もする
苛苛しっぱなし



制服から体操着に着替える




『あ……っ馬鹿！』



「あ？」




仮にも恋人の前に男性と女性
上司と部下
そして保健室＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿



『見せつけないでよ！』



要するに……恥ずかしいのだ
小さい頃は怪我をした双黒の治療をよくしたものだが……





歳も歳だ



「そういう反応すンな。意識してるのバレバレだぞ」



『うっさいなぁ！だって……あぅ』




中也は私の反応を見て可愛いと云う始末



「こんなの序の口だろ」




『序も結末も恥ずかしいものは恥ずかしいのー！』



もし中也と私が普通の中学生だったら……こうやってふざけたり笑ったりしたのだろうか
人を殺めて、血に穢れることもなく……




私は……汚い




「……どうした？」




『中也が触れる度……嬉しい気持ちになる
その分……自分の愚かさを突きつけられる』



「ばーか」




中也は気にせず私に馬鹿と云い放つ




「Aがそんなんでどうする？愚かなのはあいつらだ。
手前は何も悪くねェ」





『そうかなぁ……でも私、向き合うのが厭で、信じてもらえないって逃げてさ……
諦めて絶望して……何もしなかったよ』




もっと抵抗していれば……もっと否定すれば……
なにかもっと……




「どっちにしろあのタコは死ぬ。
俺らが殺る。
情なんているか……頭冷やせ」




『……はい。』



其れは恋人でなく上司の言葉
ポートマフィアであるが故の幹部として




「まぁ迷ってンならそれでもいいだろ
まだ時間はある」



中也は私の頭に手をおいた



『……背が足りてないよ』




「んだと……！」




Ｅ組にいるたびに……新たな私が作りあげられてゆく





此処にいるたびに……苦しくなって行く




原因を作ったのは誰？
何も知らない癖に過去(生き様)を否定したのは誰？




私が一番怒っているのは……私だけでなく大切な人まで貶したこと……





『迷わないよ。
そのために此処に来た。復讐の為だけに』

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