【暗殺教室×文豪ストレイドッグス】信じるために犠牲にしました

７１ ほらまた ページ26

月曜日




『ふわぁ……律、どんな感じ？』



律を呼ぶ



「はい。篝さんはラインでAさんの悪口を書き込んでいます
当の赤羽さんは関心を持っていませんが」



其れはそうだ。
私がそう伝えたから



“『赤羽君まで巻き込んでごめんなさい。迷惑かけたくないから、梨花ちゃんには何も云わないで』″





“「でも……あいつ、怒ると面倒なんだ。
Aも……」″






“『Aが……何？……とにかく大丈夫だから。
中也が居るし……』″




赤羽君は″A“についてはそれ以上云わなかった
でも心のなかでは思ったよね？




私もAみたいになるんじゃないかって



裏切り者じゃないいい子の私は……標的にされるの見ていられないよね？



『ふぅん。面白いことになりそう』





学校に行ったらまた水かな？



あいつら本当に……どれだけ騙されれば気がつくんだろう
詐欺にでも会うんじゃないかな



『中也、学校行こう』



「随分楽しそうだな。
手前、また……」



中也は心配してくれる
本当にマフィアかな




『大丈夫。』



「今度は俺が守る。な？」




中也は私の腰に手をまわす
向き合う形になる私達



中也っていい臭いなんだよね……
安心するような



何処か織田作に似ている
愛しい……



引き寄せられるように接吻した



『ん……中也、止まらなくならないでよ？学校なのに』




「ん……」




××



『ひゃあ……！！』




ドアを開けたら水が落ちてきた



「あっぶねェ……！！」



中也が私をかばう
制服から水が滴り、シャツが透ける



こんなときだけれど、色っぽくて誰にも見せたくない



「大丈夫か……？」



『本当に守ってくれるんだ』




「口先だけじゃ手前、信じねぇだろ」




中也の髪の毛から垂れる水滴が私の額に落ちる
どうしよう


此れでは風邪をひく
大事な幹部様が風邪をひいたとなれば……ポートマフィアに大きな損害だ
私のせいで姐さんや首領にまで迷惑がかかる




「ちょっ大丈夫！？」



駆け寄って来たのは赤羽君だ



『私は大丈夫……でも中也が……』




「保健室で着替えなよ。殺せんせーには云っておくからさ」



『ありがとう』




私は微笑んだ




「っ……!いやこれくらい……ほら行きなよ」




赤羽君は顔を赤くした



ねぇ、こんな単純な好き？




こんな戯びのような恋愛？





笑わせないでよ……あんたなんて唯の駒

７２ 保健室は危ない香り→←７０ 汚い心

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す