【暗殺教室×文豪ストレイドッグス】信じるために犠牲にしました

６８ 完璧を演じるから ページ22

ざわざわざわ。
遊園地で騒ぐ人の声。張り付けた笑みを変えまいと頑張る




嗚呼。炭酸ジュースにも力を入れてはいけない
潰れてしまう



『なんでそう思うの？』



別にいきなりなんて無い
予測はしていた



「さっき云った好物
其れに瞳の色と背丈
声とかも……あと中原中也」



『中也……？』




「俺さぁ知ってるんだよね
あいつも中原君と連絡とってたんだよね」




ー回想ー カルマ目線



其れは、彼奴が裏切り者になる前……



「ねーA、お前の好きな炭酸シリーズの新作？出てたよー」



『新作じゃないから。復刻したのポン酢味』



「解ってないなー」と溢す
でも飲むのかよ


炭酸独特のﾌﾟｼｭｯと云う音が聞こえる
本当に上手いのかな……



ピロリン



『あっごめん。私の』



スマホには可愛らしい……可愛らしいのかよくわからないドラゴンが着いている



『……!やった……』



お互いのプライベートにはそんなに踏み込まない
特にAの家庭は複雑と聞く




親は明らかに若い男性だし、親に捨てられたとか一家心中とか暗殺されたとか……
どれが本当かは解らないが



スマホの着信画面には中原中也の文字……誰？




「お前さぁ、結構遊んでるの？」



『いやいや素性の知らない男とつるむとか私には無理
こう見えて警戒心強いから』



「ふぅん。じゃあどんなやつはいいわけ？」



『なんだろ……同じ人…………かな』



「同じ人？オレも？」


俺とAに同じところなんてある？
あー、頭とか？



『上手く云えない。カルマは例外かも。
学校で友達？作らなきゃ夕飯食べられなかったから』



「どんな家だよ」



スマホで文字を打ちながら答えるA
其処には絵文字を使って年頃の女の子みたいな文
俺には使ったことない




『皆……バラバラになっちゃったから……私も頑張らないといけないけれど、どうも上手くいかなくて
私はただ、皆と一緒に居たかっただけ……私を愛してくれた人、愛した人と……ごめん。なんでもない』



ふと、寂しそうな声色に変わる
何かを失った点……其れは変わらないのだろう



「まぁ……俺以外友達居ないよね」



『……五月蝿い。
Ｅ組行ったら出来るよ……多分』




「根拠無さすぎ。
まぁよろしく。Ｅ組でもさ 不良同士」




『私は不良じゃない。』



今思えばこの頃が一番楽しかった
楽だし、気を使わないし……



此の感情はなんだろうか

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