９話 ページ10
ショッピ君の怪我が治り、県大会までの４ヶ月間は怒涛なものだった。
夏休みという、えらく長い長期休暇中もずっと練習。炎天下が本当にきつかった。そして８月には強化合宿といって、２泊３日山奥でみっちりトレーニングをしていた。
そんな大変な中でもショッピ君は人一倍練習をしていた。その姿は私もコネシマもしっかりと見ている。新人戦とは比べ物にならないくらい上達していた。
そしてあっという間に訪れた、県大会。
ショッピ君はキャプテンコネシマとツートップとして、FWを任されていた。
本当にこの二人、いいコンビなの。ショッピ君はなんかツンツンしてるけどね？
ショッピ君がゴール前でパスを出し、コネシマが決めるという連携は本当に鮮やかなものだった。
初戦からどんどん勝ち上がっていく我々高校サッカー部。
安定した戦績で決勝まで登りつめた。
相手はそう、「白尾高校」。
新人戦で見た顔ぶれもいるし、去年の県大会でスタメンにいた選手もいた。
「ついにここまで来た、我々高校サッカー部、全力をかけてこの試合勝つぞ！」
「はい！」
キャプテンコネシマの鼓舞でチームが１つになる。
「ショッピ」
「…？なんすか、キャプテン」
「まだゴール決めてへんやろ。この試合、ゴール決めたれ」
「…任せてください」
「ん、頼もしい後輩やな。お前にならこのサッカー部を託してもええかもしれんな！」
「そんなくだらないこと言ってないで、行きますよ！」
「おう！」
試合の合図が鳴る。
選手たちは懸命にフィールドを駆け回っているが、前半は何ごともなく終了した。
０対０。新人戦と同じ流れだ。
ハーフタイム。ショッピ君は私のところに駆け寄ってきた。
「先輩」
「ん？どうしたの？」
「後半…ゴール決めてみせます。だから──」
「大丈夫、ちゃんと見てるよ」
「…よそ見しちゃダメっすからね」
「分かってるって」
少し心配そうに私の顔を見てくる。
「努力を実らせに行ってらっしゃい」
「…はい！」
ショッピ君は再びフィールドに戻っていった。
「やったるで、ショッピ君。こけたりすんじゃねぇぞ」
「先輩こそ、最後の最後でヘマしないでくださいよ」
後半戦の合図が鳴った。
しかし、４０分間、変動はなかった。
その時、コネシマの元にボールが渡った。
「よっしゃきたっ！！決めたれショッピ！！」
コネシマのパスは吸い寄せられるようにショッピ君に渡る。
「見ててください、先輩！！」
ショッピ君の足からボールが放たれた。
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みそら - 白尾高校ってwtさんですか？ (2020年4月30日 18時) (
レス) id: c14de6fb03 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 美蘭さん» 神作者様である美蘭様に認知されてる...だと...！？めっちゃ嬉しいです！また見に来ます！ (2020年2月11日 16時) (レス) id: d43f11df13 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - かなさん» かなさん、コメントありがとうございます！(実はひっそり作品を拝見させていただいてます…)私もサッカーの知識はアニメ止まりです(;'∀') 楽しんでいただけて光栄です！また見に来てください！ (2020年2月11日 16時) (レス) id: dfc8578a17 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - なにこれ青春...！サッカーの知識とかは全くないけど読んでてハラハラしちゃいましたwとても面白かったです！次回作も楽しみにしてますね！ (2020年2月11日 12時) (レス) id: d43f11df13 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - Aさん» A様、リクエスト本当にありがとうございました！お褒めの言葉をいただけて大変光栄です！次回作も頑張って制作していくのでよろしくお願いします|´-`)！ (2020年2月10日 22時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美蘭 | 作成日時：2020年2月10日 21時
