５話 ページ6
ショッピ君からの突然のお誘い。あまりにも唐突で少し驚いてしまった。
「い、嫌っすか…？」
「いやいや、いいよ！帰ろっか！」
「…あざっす」
最後の声は小さくてよく聞こえなかった。
私は急いで支度を終え、ショッピ君と学校を出た。
……………
一緒に帰ってるというものの、一言もしゃべれないでいて沈黙が続いている。
私はなんとかこの時間を打ち破るために、口を開いた。
「あ、あの、ショッピ君。明日試合だね」
なんだ、この話始め。コミュ障が出てきているじゃないか。
「…そうっすね」
素っ気なく対応された。ですよね。
再び流れる沈黙。このまま終わってしまうのだろうか。
「…先輩」
この沈黙を破ったのはショッピ君だった。
「どうしたの？」
「…明日の…」
「え？」
歩いていた足が止まり、ショッピ君は私の方に体を向ける。
「明日の新人戦で、ゴール決めて見せますから…俺の事、見てていただけませんか…？」
彼の眼がまっすぐ私を捉える。
凛としつつも顔を赤らめている後輩のその表情に、胸がトクンと鳴ったのが分かる。
「ショッピく、ん…？」
「あ…す、すみません…！俺っ、こっちの道なので失礼します…！」
「え、あ、待ってっ…！」
彼はビュンっと風を切るように、私の帰り道とは別の道に走り去る。速すぎて追いつけもしない。
な、なんだったんだろうか、今のは。
後輩からの真剣な眼差しが、今でも脳裏に焼き付いてドキドキが止まらない。
何ドキドキしてるんだろう私…２歳年下の後輩に…
彼がどうしても頭から離れない。
────── これが恋なのだろうか。
いよいよ迎えた新人戦当日。
初戦は「日常学園」。県大会でも常連の高校だ。
私は選手１人１人に応援の言葉を贈る。
「ショッピ君、頑張ってね」
「…はい」
フィールドに駆けていこうとする彼に小さく呟く。
「…見てるから」
その言葉に一瞬彼が立ち止まったような気がしたが…気のせいだろう。
私はベンチに座り試合開始の合図を待った。
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みそら - 白尾高校ってwtさんですか？ (2020年4月30日 18時) (
レス) id: c14de6fb03 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - 美蘭さん» 神作者様である美蘭様に認知されてる...だと...！？めっちゃ嬉しいです！また見に来ます！ (2020年2月11日 16時) (レス) id: d43f11df13 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - かなさん» かなさん、コメントありがとうございます！(実はひっそり作品を拝見させていただいてます…)私もサッカーの知識はアニメ止まりです(;'∀') 楽しんでいただけて光栄です！また見に来てください！ (2020年2月11日 16時) (レス) id: dfc8578a17 (このIDを非表示/違反報告)
かな(プロフ) - なにこれ青春...！サッカーの知識とかは全くないけど読んでてハラハラしちゃいましたwとても面白かったです！次回作も楽しみにしてますね！ (2020年2月11日 12時) (レス) id: d43f11df13 (このIDを非表示/違反報告)
美蘭(プロフ) - Aさん» A様、リクエスト本当にありがとうございました！お褒めの言葉をいただけて大変光栄です！次回作も頑張って制作していくのでよろしくお願いします|´-`)！ (2020年2月10日 22時) (レス) id: 9739ce79c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：美蘭 | 作成日時：2020年2月10日 21時
