コード・ブルー 〜緊急救命の帰国外科医〜【 男主 】

第15話 ページ16

白石が俯くのを見てAは軽く微笑んだ



A「俺でいいのか？」

白石「はい…私はA先生がいいです」

A「…どうぞ、よろしくお願いします」



Aは微笑みながら頭を軽く下げた
それを見て白石は一時停止したが今の言葉を噛み締めながら頭を下げた



白石「こちらこそ、よろしくお願いします！」








それから2人は変わった
雰囲気はさほど変わらなかったが
接し方が変わった



A「白石ーこの前の新妻さんのカルテどこだー？」

白石「ああ、それなら私の机にあるよ」

A「お、ありがとう」



まず白石からの敬語が無くなった
最初こそは何事かと思ったが、事情を聞けば納得ができた



A「そうだ、この前美味そうな甘味処見つけたんだけど
恵 一緒に行かね？」

白石「いいね、じゃあ来週の同じ休みの日なんてどう？」

A「よし、決まりな！」



そしてAが白石を名前で呼ぶようになった
勿論、仕事以外の…というかスタッフステーションと患者の前、それとフライト中にはいつも通り『白石』『A先生』と呼び合っているが

それ以外では『恵』『A』と呼び合っている


やっとスタッフリーダーに花が咲いたと古くからの中である者達は思っている




A「来日の予定覚えてるか？」

白石「ええ、ミレーさんの結婚式でしょ？」

A「ついでにそのまま観光するか？」

白石「ふふっ…2人で初めての旅行になるね」

A「ミレーにもこの事伝えないとな」

白石「うん、きっと喜んでくれるよ」



『来月に結婚式があるから来て』と直接言いたいからと来日していたミレー
その誘いはAと白石に来ていた
ドイツでの開式なので3泊5日で旅行をする事にした





2人はきっとこれから先も仲良く暮らしていくだろう
少なくとも翔北救命のみんなはそう思った





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