コード・ブルー 〜 ドクターヘリ緊急救命 No.5 〜

第165話 ページ5

藍沢「お前が止血したおかげだ
炭酸水素ナトリウムくれ、それと1号輸液」



冴島「はい」


藤川「そうか...2人とも無事か…よかった」

藍沢「ああ、よかった」

藤川「...なぁ俺どうなってる？
さっきから左足の感覚が弱い」

冴島「っ...」



その言葉を聞き、冴島は目に涙を浮かべた



藤川「ごめん、大丈夫大丈夫
何せ藍沢が診てくれてるんだ…しかも、敏腕ナースも一緒だ」

冴島「…そうね」


藍沢「…レスキュー急いでくれ」


レスキュー隊員「はい」


藤川「そうだ、A無事か？」

藍沢「……連絡がつかない」

藤川「マジかよ…あいつ、B地点側に向かったはずなんだけどな…」

藍沢「！それ本当か」

藤川「ああ」

冴島「白石先生に報告しておきます」

藍沢「…頼んだ」


藤川「徒手整復するのか、痛そうだな」



藤川の左肩は脱臼しており
藍沢が元の位置に戻す為に骨を押している



藤川「なるべく...うっ...くっ...はぁはぁ...
こんな事なら…はるかの言う事聞いとくんだった
うぅっ...うぅっ！うぅ...
やっぱり、冴島はるかはいつも正しい…すぐに整形外科に移るよ」


レスキュー隊員「準備いいか？」

レスキュー隊員「準備よし」



レスキュー隊員が瓦礫を持ち上げる体制に入る



レスキュー隊員「少し動かします」

レスキュー隊員「ゆっくり上げ、ゆっくり上げ」



瓦礫が持ち上がった瞬間



藍沢「VTだ、除細動」


冴島「はい！」



しかし、意識は戻らない




・




・




蒔田中央駅




「う……うぁああん！」

白石「！」



女の子が後ろから白石の服を引っ張った



白石「下から来たのかな？ 大丈夫？お名前は？」



白石が質問するが少女は泣いたままだ
声を振り絞って発した言葉



「玲奈……お願い…助けてあげて…！」

白石「…誰を？どこにいるの？」

玲奈「お姉ちゃん……Aお姉ちゃんを助けてあげてぇ…！！」

白石「A！？」



泣き叫ぶ玲奈を白石が抱きしめると
白石の目にある物が入った
玲奈が持っているペンライトとAが付けていたのと似たバンスクリップ



白石「この髪留め、どうしたの？」

玲奈「お姉ちゃんがくれたの…このペンも貸してくれた…」

白石「そっか……頑張ったね…教えてくれてありがとう」

玲奈「お姉ちゃん…怪我してる…足も頭も…」

白石「うん…うん…分かった、絶対に助ける…
すみません、この子お願いします」



近くの救急隊に玲奈を任せると
冴島から連絡が入った





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