コード・ブルー～ドクターヘリ緊急救命 No.4 ～ (ページ29)

今日:63 hit、昨日:33 hit、合計:325,268 hit

第147話ページ29

A「はぁ...」

新海「このケースはやりようがない
仕方なかったんですよ」

A「さっきまで、トレーニングしてて
次のパラリンピックにも出るつもりだったのに…」

新海「皮肉ですよね
障害を乗り越えてここまで来たのに
14年前の事故の日から彼が今日死ぬことは決まっていた」

A「……悔しいな…」

藍沢「必要以上に責任を感じることはない
医者ができる事は限られてる」

新海「はっ…その言葉理解すべきはお前だろ？
患者の事で必要以上に責任を感じてるのは誰だ」

そう言い捨て新海は戻っていた

・

・

井上『辛いのは分かる
だが、お前まで迷ってどうする？約束と時間まで後10分だぞ』

橘「分かってる...分かってるよ」

エレベーターに乗ってずっと考えていると

緋山が乗って来た

緋山「お疲れ様です
よかったですね、ドナー見つかって…どうかしたんですか？」

緋山に全て話し、エレベーターを降りる

緋山「そんなの真に受けてどうするんですか！？
今すぐ移植承諾の連絡をすべきです
今回逃したら、またいつ臓器が見つかるか分からないんですよ！？」

橘「分かってるよ！
そんな事は俺達が1番よく分かってる…

でもな、実際に移植を受けるのは優輔なんだ
移植後も厳しい治療がずっと続く

人の命を貰ったという責任も重い
その上あいつがずっと後悔したまんま生きていくって思うとあまりにも...辛い」

緋山「何言ってるんですか？
親が子供を信じなくてどうするんですか？
私が患者の家族に訴えられたとき、何て言ってくれたか覚えてますか？

患者が怖くてどうしようもなかった私に

言ってくれたんです "逃げるな、オペをしろ" って

あの時橘先生は…私以上に私の事を信じてくれました
優輔くんもいずれ、必ず理解します
橘先生の気持ちを」

緋山の言葉で決意がついき
井上に電話をする

橘「井上、移植ネットワークへ連絡してくれ
移植を受ける」

井上『優輔くんは受け入れたのか？』

橘「俺がそう決めた」

井上『分かった』

.