コード・ブルー 〜 ドクターヘリ緊急救命 No.1 〜

第37話 ページ40

動く救急車の中で素早く出来る限りの手術をして行く



藍沢「見えた、心膜が血液でパンパンだ
損傷部どこだ……右心室か、よし抑えた」

救急隊員「止まった」

藍沢「いや、まだです
バルーンカテーテル取ってください」

救急隊員「バ、バルーン」

藍沢「尿道カテーテルです」

救急隊員「あ、はい！」

藍沢「ここで心臓を縫えないので先端のバルーンを止血に使います、生食を10ccバルーンに
　 入れてください」

救急隊員「はい」

藍沢「よし、止まった」

救急隊員「頸動脈、振れるようになりました！」






その頃、緋山たちは望海とその父の会話を見守っていた




望海「産むよ」

望海父「まだ分からないのか
お前みたいに馬鹿で未熟な人間が子どもを
育てられる訳がないって言ってるんだ！」

望海「はぁ？出来るし！あんたに出来たんだからさ！」



パチンと頭にきて娘の頬をビンタする




望海「ちょ、何すんのよ！！」

名取「あ〜あ、ちょっと、妊婦さんですから」

望海「マジむかつく！
言うこと聞かせたいだけじゃん！」

緋山「すいません！意地の張り合いはやめませんか？」

望海・望海父「………」

緋山「今は冷静に望海さんの妊娠に向き合って
これからの事、きちんと話し合うべきです」

望海父「……そうですね
相手の男の人とはどうなってる結婚するのか？」

望海「……私が好きだっただけだし」



望海父「本当に馬鹿だな……
望海、お前1人で子どもを育てるって事がどういう事なのか本当に分かってるのか

誰も代わりがいないんだぞ
当然赤ん坊の時は一時も目が離せない
保育園に預けられるようになったって
夜遅く帰る訳にもいかないから出来る仕事も限られる

誘われても断ってばかりになるから、友達もいなくなる
趣味なんてやる余裕も金もない
それで、いつの間にか時間が過ぎてて
気付いたら17年経ってるんだ


考えてみろ
同級生がみんな洋服だ合コンだって楽しんでる時に
毎日オムツ変えて、熱だ、下痢だ、予防接種だ病院に行くことになるんだぞ
　
お前まだ17だろ？
17歳は17歳の時にしかできない事をしろ
いいんだよフラフラして、好きな奴と恋愛したっていいんだ」



望海「お父さんは後悔してるの？」

望海父「……いや、後悔した事は1度もない
お前といて……ずっと幸せだったよ」

望海「お父さん、私やっぱり産みたい」

望海父「……あぁ」



やっと打ち解けた赤ちゃんについて、
望海は赤ちゃんの写真を取り出した





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