コード・ブルー 〜 ドクターヘリ緊急救命 No.1 〜

第36話 ページ39

横峯「藍沢先生！」

藍沢『なんだ』

横峯「なんか、さっきから上手く換気が」

藍沢『ちゃんと言え』

横峯「上手く換気ができません！」

藍沢『皮下気腫は？』

横峯「あります！」

藍沢『おそらく緊張性気胸だ
今すぐ脱気だ、そこで胸腔ドレーン入れろ』

横峯「……」

藍沢『どうした？』

横峯「はい」

藍沢『すぐ治療を開始しろ、数分で死ぬ』



横峯「でも……もし失敗したら……」

藍沢『練習したんだろ』

横峯「え？」

藍沢『何度も練習したのは何のためだ
患者を救いたくてやってたんじゃないのか
お前は医者だ、目の前の7歳の少女の命を救え』

横峯「……わかりました、やります！」

藍沢『翔北繋いでください』

救急隊員「はい」




次は藍沢から白石への連絡

藍沢『白石、藍沢だ、聞こえるか？』

白石「聞こえる、なに？」

藍沢『Aが空いてるならAに頼んで横峯フォローしてやってくれ
緊張性気胸だ、こっちは今手が離せない』

白石「分かった、千堂先生！
横峯さんフォローしてあげて、緊張性気胸」

A「分かりました」




白石がAから受話器を受け取る



A『さて、横峯さん聞こえる？』

横峯「はい！」

A『上肢は挙上した？』

横峯「できてます！ドレープかけ終わりました
胸膜下に麻酔します」

A『あ、横峯さん麻酔はしなくて大丈夫
すぐに切開して、胸膜まで大きく開いて』

横峯「はい！」

A『ペアンの先で胸膜を破れば脱気出来るよ』

横峯「わかりました……」

A『どう？』

横峯「脱気の音が聞こえません！」

A『多分ヘリの中だからよ
冴島さん、バッグ揉んでみてください』

横峯「バッグ、軽くなりました！」

アリス『うん、脱気出来てる』

横峯「チェストチューブ入れます」

冴島「18フレンチです」


A『肺を傷つけないようにゆっくりと…
大丈夫…絶対うまくいく』

横峯「はい…」

A『チェストチューブが曇ったら
正しい位置に入ったってことだからね』

横峯「……曇った」

冴島「SpO2、95まで戻りました」

A『成功…お疲れ様
チューブが抜けないように気をつけてねヘリポートで待ってるよ』

横峯「はい！」



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