コード・ブルー 〜 ドクターヘリ緊急救命 No.1 〜

第26話 〜第2章〜 ページ28

次の日の初療室



緋山「ヘリで吐いた？」

藤川「よりによってヘリん中で
灰谷だけに吐いたーなんつってな」

緋山「笑えない…でどうしたの？」

藤川「飴あげたよ」

緋山「飴？」

藤川「たまたま持ってたから…で、遠く見てろって
そしたらめちゃくちゃ素直に遠く見て飴舐めてやがんだ、あいつ」

緋山「子どもか…で〜？今日のヘリ担当は？」

藤川「藍沢と横峯」

緋山「うわ、何かやらかしそう」

藤川「飴舐めてたりしてな」

緋山「まさか」




ヘリの中では…




横峯「飴、持ってきてよかった…うっ、気持ち悪……」

冴島「はぁ」



素直に飴を舐めていた




藍沢「こちら翔北ドクターヘリ
17歳女性、右足関節の開放骨折だ間もなく到着する」




親の心 子知らずということわざがある

確かにそうだ

親にはなっていないけど、今はその心が凄く理解できる…毎日思うから

教える者の気持ちを
教わる者は分かってくれているのだろうかと





患者を運び終わった初療室では





冴島「宮本望海さん、17歳 呼吸循環と共に安定しています、妊娠15週です」

藤川「妊娠！？」

緋山「17歳か」

宮本「いった！」

横峯「ふぅ……」

白石「大丈夫？」

横峯「すいません、大丈夫です」

藍沢「乗り物酔いする奴がフライトドクターになろうとか、どうかしてるな」

白石「ファーストミッションで緊張するのは当たり前よ
どうして、そういう言い方するかな」

藍沢「足関節の開放骨折だ…洗浄の準備」

冴島「はい」

白石「聞いてないし」


灰谷「あ、ファーストします」

藍沢「誰か神経ブロックしてくれ」

名取「胎児も確認します」

藍沢「坐骨神経だ、分かるな」

灰谷「え？」

A「仙骨神経のとこにある一番太い神経」

灰谷「あ、はい！」

緋山「名取、ハートビートある？」

名取「あ〜はい、見えました元気ですよ」

A「……大丈夫！ 以上なし」

緋山「オッケー」




患者の治療を終え、救命の医局では



藤川「いやぁ、藍沢来てからの救命空気悪すぎ
だから俺は反対したんだよ、あいつ戻す事」

緋山「あんた、大賛成だったじゃん」

藤川「そうだっけ？」

緋山「まぁでも、白石の生真面目もどうかと思うよ
フェローなんて罵倒されて育つんだからさ
藍沢なんてほっとけばいいんだよ」

藤川「だったら
お前もう少し上手くやれるように言ってくれよ」

緋山「どっちに？」




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