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突如、熱が全身に走った。しかし直ぐにそれは冷めて次はどんどん体が冷たくなっていく。……痛い、なんなんや。
「 ………………ごめん、ね 」
「 いや、いやだ!!アイツが待ってるんだ!必ず帰るって約束しただろう!?この“約束の地”で!!破ったら、お前は…… 」
私は一体何を?目の前におる男は目にいっぱい涙を浮かべて何を悲しいんや?なんでそんな目を私に向けるん?
「 大丈夫……。たとえ約束を違えようと、私は……どんな形であれお前達を 」
ザ────ザッ、────
❋❋❋
ガッシャーン!!
「 ん…… 」
ふと目を開けた。長い夢を見ていた気がする。ガラスの割れる音がして体を動かそうとしてもとても重く、怠くて起き上がれなかった。
首だけを何とか動かすと、お化けでも見たかのような驚きで顔をいっぱいにした松下村塾の生徒の女の子が立っていた。
そして、
「 あ、あ、あ……!!さ、坂田くんんんんん!!!高杉くんんんんん!!!桂くんんんんんんん!!!!Aちゃんが!!!!Aちゃんが起きたよぉぉぉぉぉぉおおおおお!!!!!! 」
「 ( ……騒がしいなぁ ) 」
ドタドタッ!と駆け足で女の子は掛けていった。徐々に意識は覚醒していき、慌てた様子で入ってきた懐かしいようなあの三人がゆっくりと説明してくれた。
そのおかげで今の状況が分かった。
まず私は約一年以上眠り続けとって、一度も目を覚ますことは無かった。
その間に銀ちゃん達は“攘夷戦争”という戦に向けて準備を進めていたらしい。詳しくは後程ヅラに聞いた。
私や、集まってくれた元生徒の女の子達が戦で帰ってきた人の救護担当となった。本来ならば私も行きたいところやけど、一年以上も寝とって心配かけまくったのでこれ以上我儘は言えんかった。
「 …………救護班が必要なんだ。お前はいつも手当をしてくれただろ?頼む 」
やから、こんなふうにヅラに言われた時言うことを聞くしかないと思った。確かに最初は驚いた声をあげたけど、次の時の返事は了承した。
「 ──分かった。アンタら悪ガキがワンパクして帰ってきたら治すのはいつも
「 ……私? 」
「 ん?どうかしたん、ヅラ 」
「 いや、なんでもない 」
そう言うとヅラは私の肩を押さえ、ゆっくり布団へと寝かせた。その仕草はすごく優しいものだった。
「 とりあえず今は休め。起きたら粥でも持ってこよう。銀時達もお前に会いたがってる 」
「 え〜?嘘やぁ 」
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運動系引きこもり(プロフ) - 琥珀@中也が尊いさん» 琥珀@中也が尊いさんコメントありがとうございます!分かりました、検討してみます! (2021年2月28日 12時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
琥珀@中也が尊い(プロフ) - 表紙がすごい銀魂感。作者様が書かれたのですか?あの、作者様が書かれたのであればもし宜しければ文字がないバージョンを上げて頂きたいです。すっご表紙好きです (2021年2月28日 1時) (レス) id: bc2916a5a7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - きみをさん» きみをさんコメントありがとうございます。あぁぁあ、ありがとうございます……ッ!更新頑張りますので是非とも本編の方も読んでいってください……!! (2021年1月31日 13時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
きみを - はぁぁぁ好きすぎる、、更新楽しみに待ってます! (2021年1月30日 23時) (レス) id: 2684e373b7 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - リアさん» リアさんコメントありがとうございます……!一気読みしてくださって嬉しい限りです^^本編もどうぞ読んでください!映画は私も泣きました……。これからも応援よろしくお願いします (2021年1月26日 0時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2020年2月9日 17時