-三二頁目- 燃やします ページ32
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あの後、吉田松陽の元へ行った。彼と一緒に。
そして、全て話した。父親のこと、弟のこと、お母様についても……。
吉田松陽は黙って相槌をうってくれていた。
「 ───だから、私はあの家を、お父様を超える為に…… “下剋上”をします 」
下剋上をする、だなんて今後絶対使わない。そもそも日本語合っているのかが不安だ。
けれど、決めたのだ。
彼がくれた
今までずっと、ずぅぅっと悩んでた。俯き涙を流す事しか出来なかった自分をどうやって変えるか、お母様を殺され、どうやってあの子の母親代わりになるのか。
でも、もういい。私の答えは──
吉田松陽はそのまま笑みを絶やさず私の次の言葉を待っている。
「 そのために、あの家燃やします 。」
これが、私の答え。
────残り一日
❁❁❁
翌日。今日も晴天だ。いつもなら太陽を睨みつけるが今はどうでもいい。
「 お、お姉ちゃん。…おはよう？ 」
「 っ！な、なんでここに…？ 」
「 ……お姉ちゃんとお話したくて早起きしたの 」
「 ……そうなの。…ねぇ、 」
「 ん？なぁに？ 」
「 お父様の稽古が終わったら、お父様にないしょでよく昔お母様と食べに行ったあの屋台に行かない？ 」
「 え！？ほんとう！？ 」
「 しー… 」
「 あっ… 」
ふふっと小さく笑った。この子も口に手を当てながら、にぱーっと笑った。久しぶりに見たかもしれない、この笑顔。
じゃあぼく行くね！と別れの言葉を告げて弟は駆け足で道場へ続く道に向かっていった。
あの子が去るまでなんとか笑顔で保つことが出来た。純粋な何も疑ってないあの目を見ると胸が痛む。あぁ、私は今嘘をついているのだ、と。
吉田松陽に放火宣言をして決行は今日。
灯油も用意したし、蝋燭も残ってる。まぁ、一度は放火しようとしましたから、私。
弟に嘘をついたのも家から追い出すため。家政婦さん達は夜にはもう帰っているし、家にはお父様だけになる。あの人のことだ、きっと命優先でさっさと逃げ出すだろう。
けどさせない。
炎の中で決着をつけてやるんだ。
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**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - わ、そうですよね、不躾な質問をしてしまい申し訳ありませんでした…！！勿論です！これからも応援させていただきます！ (2021年1月2日 14時) (
レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - **雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂)さん» 初めまして！ありがとうございます。質問の件なのですがそれを言ってしまうとネタバレになってしまうので控えさせていただきます……(><)お答えできず申し訳ないです。それでもまだこの作品を読んでいただけるのなら幸いです (2021年1月2日 11時) (レス) id: 9fef19786d (このIDを非表示/違反報告)
**雪音**@テスト嫌だ(。´Д⊂) - 初めましてコメント失礼します！質問なんですが、弟くんはどうなるのですか？ (2021年1月2日 3時) (レス) id: d23b4dd949 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - ポンポネッラさん» コメントありがとうございます！！そうですよね、神ですよ。あの3人組は！いつか高杉さんとヤクルコの話書きたいです← (2019年11月25日 15時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ポンポネッラ(プロフ) - あら！東雲さんと愉快な仲間たちの過去が覗けるなんて.......尊い(ぐへ) 個人的にショタ塾組は神だと思ってます。はい。 (2019年11月25日 4時) (レス) id: 96af192ec7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：運動系引きこもり | 作成日時：2019年11月4日 17時
