第143訓-ミツバ篇-十三 再開の日はいずれ訪れる ページ43
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ウオオオオオオ、と雄叫びを上げながら土方は敵を薙ぎ払っていた。バズーカをぶっ放したり、手榴弾を投げたり。襲いかかってくる敵を倒し蔵場を逮捕しなければならなかった。
「(ち、囲まれたか…。)」
コンテナ倉庫に身を潜めながらどう切り抜けるか考える。
また手榴弾かバズーカをお見舞してやるかと思い、手榴弾を取るがもう後数個しかない。まだ使う訳にはいかねぇと手榴弾をしまい、考え始めた。
「(くそ……どうす)…んぐ!?」
「はぁ〜い。ちょい大人しくしとき。」
「(この声は……鈴木達央ボイス!?)」←
そんな馬鹿なことを考えたうちに後ろからバックハグの形で刀を持っている腕ともう片方の腕も上半身ごと力で押さえつけられた。
身をよじりもがくが、もがけばもがくほどチカラは強くなり筋肉を通り越して骨が痛んできた。
土方が顔も見えない力の強い奴を後目に睨んだ。
「おぉ〜怖い。そんなに睨まんといてや。ほなチクッと。」
「っ、」
ソイツは器用なのか土方を両腕でがっちりホールドしながら、注射器を取り出し土方の腕に刺した。注射器の中には色が見えない、透明な液体が入っていた。
一通り刺し終えると注射器を抜く。力の強いソイツは土方を抑えていた腕を解くと、土方は開放された。土方はどっ、と疲れ、ぐったりとなった。
「おいおい
「な、何……しやがっ、た。」
「安心せェ ただの鎮痛剤に疲労を回復させる自作の薬をちょこっと入れて改造した薬や。現に、今は身体が楽になってきとるやろ?」
「……。」
「ウチの試作品や!お客さんは運がええなァ。」
土方は力の強いソイツに目を向けた。センター分けの前髪に赤髪のくせっ毛。目は鋭いが今は愉快そうに笑っている。至って普通の人に見える。
身体は最初はぐったりしていたが、徐々に軽くなっていった。
「まァ、せいぜいもって三十分位や。試作品やしな。」
「てめーもなんかやってんのか。」
「俺達『飛燕海屋』は何もやっとらんですよ。ただ『転海屋』に武器等を流しとっただけです。『転海屋』が攘夷浪士と繋がっとるなんて、知らんかったですよ。」
「ハッ、どーだか。」
「信じて欲しいんスけどねェ。」
土方は立ち上がり刀を構えた。「ただの商人に刀を向けんといて下さいよ」と目の前の男は言うと瞳孔を細めた。
「さっきも言いましたけど、その薬はリミットがあるんで俺と戦うんはオススメしませんわ。
……それに、近いうちにまた会えますよ。」
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして!コメントありがとうございます!面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です!見やすくて、とても面白いです!これからも応援してます! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます!ありがとうございました…!!シナさんも更新頑張ってください応援してます…! (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜!→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月30日 15時