第140訓-ミツバ篇-十 見返してやる以上の幸せを ページ40
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「───それにしても山崎さんと何を話してたんですか?」
「あ?なんでもねーよ。」
「そう言われると気になる。」
「オタクら野暮なこと聞くねェ。男がコソコソ話してたらコレの話に決まってんだろ。……借りる?」
「なっ…!か、借りん!」
銀時が懐から出してきたアッチ系のDVD。ここには突っ込まないでくれると助かります。←
銀時はAにからかうように「初心だねぇ」と言う。すぐさまゴッ、と鈍い音をたて、Aが銀時の顔面を殴った。
「目がァァァァァァァ!!
てめっ何しやがんだ!確かに銀さんの顔が良くて僻むのはわかるよ?でももう良くない!?なんでいっつも顔狙ってくんの?!」
「頭にふわふわをのっけとる男は頭の中もふわふわってわけやな。」
「上手くねーからァァ!!」
「ふ、ふふふ……ふふ…♪」
ミツバが二人のやり取りにまた笑ってると、羨ましそうに目を細めた。
「やっぱり男の子って幾つになっても変わらないのね。集まってつるんで悪巧みばかりして。
あの人達もそう…。男同士でいる時が1番楽しそうで、女の子の入る余地なんてないの。」
「……。」ジー
「……。」フイッ
銀時はAを見やる。そして直ぐに顔を逸らすA。
そう、“女の子の入る余地がない”という言葉を聞いて、じゃあこの女はどうなんだと疑問を抱く。
Aは元攘夷志士だ。そんじょそこらのか弱い女と違って後ろで大人しく待っている女じゃない。
女の入る余地がないなら無理やり作ってでも、あの四人と仲間と共に戦場へ赴いたのだ。
「みんな私を置いていったわ。振り向きもせず。」
「こんないい女をほっとくなんざヒドイ連中だねェ。」
「そうでしょう?だからこんな身体早く治してめいいっぱい幸せになってあの人達を見返してやるの。……そーちゃんにも心配かけちゃったから。」
「幸せにならなきゃね。 」
ミツバの呟きに複雑な心境にいるAはミツバに対して違和感を覚えた。
「(ん…?心臓の音が早まった……。)
ミツバさん。具合悪いんやったらそろそろ休まんと身体に障るで。」
「ケホッゲホッ… 大丈夫、です。もうちょっと誰かとお話していたいの…。」
すると白いスーツに血が落ちた。ミツバが吐血した。
「オイッ!!」
近くにいた看護師が医師を呼び、ミツバは運ばれていった。A達も後から追うと、集中治療室にいるミツバを見かける。
「……私がもっと早うミツバさんの異変に気づいとれば…。」
「何でもかんでも背負んな。」
「…うん。」
第141訓-ミツバ篇-十一 一言に託した想いを綴る→←第139訓-ミツバ篇-九 鈍感な君に贈る言葉は
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運動系引きこもり(プロフ) - 無影灯さん» はじめまして!コメントありがとうございます!面白いと言うコメントを頂くとやっぱり嬉しいものです…。はいっこれからも頑張りますね!! (2020年3月12日 17時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
無影灯(プロフ) - はじめまして、お疲れ様です!見やすくて、とても面白いです!これからも応援してます! (2020年3月12日 15時) (レス) id: 7a1223e495 (このIDを非表示/違反報告)
運動系引きこもり(プロフ) - 糸針シナさん» シナさんいつもありがとうございます引き継ぎが出来ました。ほんと、お礼したいですいつか。評価の方はこちらで頑張ってみます!ありがとうございました…!!シナさんも更新頑張ってください応援してます…! (2019年11月30日 16時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
糸針シナ(プロフ) - 評価ボタン押せるには押せますが見えませんね…、引き継ぎですが、こちらでできますよ〜!→ https://uranai.nosv.org/favcnt.php (2019年11月30日 16時) (レス) id: 2d5e82106c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年11月30日 15時