第47訓 ダイエットやら勉強やらを宣言する奴はだいたい三日坊主 ページ47
【NOside】
「Aさん!教えて下さい!さ、行きましょ!」
「ひ、姫様…。」
この時点で舞蔵は呆れた顔をする。この二人には何度も何度も城の者である自覚をしてもらうための説教が聞かない。
というか、舞蔵が厳しい事を言っているつもりで実は甘い、という展開だ。
姫様は自分の姉の手を引いて行くようにAの手をぐいぐい引っ張ってった。
△△△
「Aさん!どうですか?」
かれこれ連続で十七杯くらい飲んだ。流石に限界だと感じるAだが、少し笑って「先程よりかはましになったかと。」と口の中がぬるい感じで言う。
Aなりの、Aが思った優しさ。
「本当!?なら、兄上様にお出ししてみます!」
「いいんですか?私、何もしていませんが。」
Aは教えるというよりもほぼ試飲しただけだ。
「いいんです!それでは行ってきますね!」
姫様は早足に向かっていった。Aは制止の声をかけるが、姫様は止まらず部屋から出ていってしまった。
△△△
数十分後。あれから姫様が気になって仕事に集中できないでいた。Aはとりあえずお茶を淹れ続けた。
「(どないしたんや、姫様。将軍様にお茶淹れたいのは分かったけどなんであんなに急いどったんや私、なんかしてしもうたか…?いやでもお茶飲んどっただけやよなぁ…。)」
気が動転していた。
気付けばお茶の数が姫様が淹れた数の倍くらい淹れていた。←
するとそこに俯いたままの姫様が戻ってきた。Aが姫様に気づくと申し訳なさそうな顔を浮かべた。
「やっぱりダメでした…。」
「姫様、なんでそんなに急いでたのですか?“まし”になったとは言いましたが、“完璧”とは言ってませんよ。」
「……て、…かった…す。」
何やらポツリと言った姫様。Aがもう一度と聞き返すと、
「寂しかった…んです。何か理由があればAさんは優しく笑って付き合ってくれますから…。利用、したんです。Aさんの優しさを。」
分かってます。Aさんは私のお守りではないって。
「……、別に、姫様の頼みなら何でも聞きますよ?第一私がやってる書類仕事はほぼ松平のですから、私のは終わってるんですよ。…ただでさえ城からあまり出られないんですから、
だから、好きなときに遊びに来て、いいんですよ。」
う、うぅ…と唸り声。Aがぎょ、とすると涙鼻水垂らした顔がぐちゃぐちゃの姫様。
「Aさんんんんんんん!!」
「ぎゃぁぁ!姫様!鼻水、鼻水拭いてェェ!!」
第48訓 暑いからやる気が出ないと言ってる奴はいつもやる気がない→←第46訓 爆弾、抱え持つくらいならその辺にポンポン無駄打ちしとけ
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迷い猫 - 絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵う((( 殴面白いです‼頑張ってください! (2021年10月11日 7時) (レス) @page1 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - ライさん» お褒めに預かり光栄でございますっ!!これからもよろしくお願いしますね!! (2019年6月22日 23時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 面白いっ!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新頑張って下さい!応援しています。 (2019年6月21日 20時) (レス) id: 2ac506ad59 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - ぽんさん» ありがとうございます!!そのような誉め言葉嬉しい限りです。これからも応援よろしくお願いしますね!(^-^) (2019年6月9日 5時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 初めて拝見させて頂きました ! 文章もわかりやすく、とても読みやすいです。これから物語がどう展開していくか楽しみです ! 応援してます ! (2019年6月9日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年5月19日 22時