第31訓 兎が止まる止まり木 ページ31
△△△
「Aーーーー!!!」
あ、思い出した。
「…ありがとうございます。星海坊主さん。」
「……ふん。ウチの神楽ちゃんの前で死のうとすんじゃねーよ。この死にたがり女。」
酷いなァ、死にたがり女って。目は死んどるけど。
私が目の前のトラックで痛み覚悟で突っ立ってたら星海坊主さんが片手でトラックを止めた。もう片方の手で私を守るように引き寄せながら。
「ハゲェェェ!!Aから離れるネ!!」
「グボォッ!!」
横から神楽さんが飛んで来て星海坊主さんに飛び膝蹴りを食らわした。痛そう。
「神楽ちゃん!お父さんに何すんの!!」
「黙るネハゲ!!私だってAと手も繋いだことないのに気安く触ってんじゃねーヨ!!」
「女の子がそんな言葉を使っちゃいけませんんんん!!そんな子に育てた覚えはないよ!!」
「お前に育ててもらった覚えなんてないネ!!」
また、口喧嘩が始まった。蚊帳の外みたいにされてる私はどうしたらいいのだろうか。
というか神楽さん手を繋ぐくらいならいくらでも大丈夫なのに。
その時携帯が鳴った。画面を見てみると松平の文字。……げぇ…。
しぶしぶ出ると、
『A!どこにいるんだ!』
「どこって……駅前やけど。なんかあったん?真剣な声出して。」
『そうそう、ついでに将ちゃんが大福食べたいって。』
「……買ってこい、ですか。分かりま『あ、もひとつついでに俺の……』
ブチッと電話を切った。私はパシりやないんや。
気づくと神楽さんと星海坊主さんはいなくなっていた。……神楽さんは、星海坊主さんと帰るのか?
へこんでるトラックを横目に、処理面倒臭いなと思う。とにかくずっと道路にいると流石に迷惑がかかるのでとりあえず戻った。すると何かにぶつかる軽い衝撃が。
胸からお腹辺りまで見てみるとそこには新八さんがいた。……だって眼鏡の感触があるんやもん。
「…新八さんやないか。どないしたん?人間かけた眼鏡の人間の方の目が赤なってんで?」
「……ややこしいです。なんなんですか人間かけた眼鏡の方の人間の目って。あと、赤くないです。」
「ツッコミに精がないなぁ…。新八さんのキャラって地味と眼鏡とツッコミで成り立っとるんやよ?」
「もうツッコむ気力もないです。」
元気ないなぁ…。と呟いた後、新八さんはポツリと話し出した。内容は銀時が神楽さんを解雇したのだと言う。
新八さんは神楽ちゃんが万事屋が好きな事を知っていた。でも銀時が神楽さんを見放した事に怒ってるも、悲しそうだった。
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迷い猫 - 絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵うま!!絵う((( 殴面白いです‼頑張ってください! (2021年10月11日 7時) (レス) @page1 id: 0f483562a2 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - ライさん» お褒めに預かり光栄でございますっ!!これからもよろしくお願いしますね!! (2019年6月22日 23時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 面白いっ!素敵な作品をありがとうございます。これからも更新頑張って下さい!応援しています。 (2019年6月21日 20時) (レス) id: 2ac506ad59 (このIDを非表示/違反報告)
miraiwalk8(プロフ) - ぽんさん» ありがとうございます!!そのような誉め言葉嬉しい限りです。これからも応援よろしくお願いしますね!(^-^) (2019年6月9日 5時) (レス) id: 711990e728 (このIDを非表示/違反報告)
ぽん - 初めて拝見させて頂きました ! 文章もわかりやすく、とても読みやすいです。これから物語がどう展開していくか楽しみです ! 応援してます ! (2019年6月9日 0時) (レス) id: d2be23fc95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:運動系引きこもり | 作成日時:2019年5月19日 22時