兄弟に愛されて… (ページ9)

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私は陽稀と病室を後にして家へと向かった。

『二人とも元気になって良かった。』

陽稀「そうだな。明日さお見舞いに持ってくもの何か買おうぜ。」

『いい提案だね！』

そういって私たちは買い物をしてから家に帰ってきた。
夕食の支度を始めようとするとインターホンがなった。

ピンポーン

『ん？お客さんかな？』

陽稀「俺、出てくる。」

そういって陽稀が玄関に向かうと御客さんとは思えないほどの大きな声がした。

？「ここはお前の家か？」

陽稀「はい。そうですが。」

私は陽稀が心配になって玄関に見に行った。でも怖いから壁に隠れて聞いていた。
見ると柄の悪い男の人が一人立っていた。

陽稀「すみませんが、なにかご用ですか？」

陽稀は冷静に相手を刺激しないように話していた。

？「俺はな、お前らの父親だ。」

陽稀「えっ？」

私も驚きのあまりつい壁から身を乗り出した。

父親「ほぉ、女の子も居るんだな。陽稀。」

陽稀「…俺の知ってる父親はもっと勤勉な人だと聞いていましたが。」

父親「確かにそうだ。でもな、世の中そう甘くは無いんだよ。急に変わることだってあるだろ。ところで、そこの可愛い女の子は誰かな？」

陽稀「ほんとの父親なら分かるはずです。」

父親「まさかほのかとか言わないだろうな。」

『私がほのかです。』

父親「笑ほんまか。なら、二人おるんならちょうどええ。実はなこの家、俺のものになんねん。」

『そ…そんなの困ります』

陽稀「なにも聞いてませんが。」

父親「そりゃあ、そうだろうな。俺が勝手にしたことだからな？
ということであと一週間でこの家を出てもらう」

陽稀「それは出来ない。」

父親「あぁ？」

陽稀「この家は死んだ母さんとほのかでこれから築いてくから。」

父親「てめぇ、なめてんのか？」

ガンッ(←陽稀が殴られた音)

『陽稀！』

陽稀「…っ、大丈夫。」

父親「じゃ、一週間後な。」

そういって父親が出てこうとすると陽稀は出ていく父親をとめた。

陽稀「おいっ！待てよ！」

父親「なんだ？まだやんのか？」

そういって陽稀はボロボロになりながらも父親に立ち向かった。でも陽稀にも限界が来た。

陽稀「俺は…ぜってぇ許さねぇぞ。」

父親「俺よりぼこぼこにされてるやつが笑
そんなんでこの家守っていけると思ったら大間違い。」

陽稀「てめぇ！」

『陽稀もうやめて！』

陽稀「でも！」

『分かりました。どうぞお帰りください』

そういって男は帰っていった。